昨日・今日は帯広に出張でした。
帯広ってのは、北海道の中では雪の少ない都市です。
もう3月ですし、札幌はぽかぽかといいお天気でしたので、滑り止めはついていますが、一見すると夏靴に見えるような、雪ががっぽがっぽ入ってくるような靴をはいて行きました。

帯広は寒いんですよ。でも、とてもいいお天気だったので、みんな日ごろの行いの賜物と、自分で自分をほめましたね。
ところが仕事を終えて外に出ると、風が冷たいのなんのって。さすが帯広とその時は思いました。

ガリガリ君サワーを飲み、十勝の帯広の旨いものをたらふく食べて、宿に戻り、一晩たつと…一面の銀世界でした。
3月なのに。帯広なのに。誰の日ごろの行いが極悪なのかはわかりませんが、片道2キロの雪道を歩いて往復する羽目になりました。

飲み屋もね、「北の屋台」という屋台村があるのですが、散々皆さんに薦められて行ったのですが、改装工事のためお休みでした。誰の日ごろの行いが…。orz
あと、帯広の皆さんに薦められた「インディアン・カレー」は、時間と土地勘がなかったため、行けませんでした。orz

帯広は今、とにかくどこへ行っても「銀の匙」でした。
街中にポスターが貼られ、お土産屋さんにも役所のロビーにもコンビニにもちょっとしたコーナーが。
もう一度高校生に戻れるのなら、エゾノー生になりたいぞ。

仕事の方は、もう少し何とかしたかった部分もあり、公私ともにもう一度お邪魔したい場所になりました。
次来るときはエゾノーTシャツと、十勝の旨いものを買って帰ろう。
あ、職場へのお土産は、豚丼クッキーです。ウケ狙いなので、旨いかどうかは不明。

本日の読書:英国一家、日本を食べる マイケル・ブース

Amazonより
『イギリスの「食いしん坊」が服部幸應、辻芳樹 から饗されたご馳走とは? ~食べあるきスポット~東京・両国「吉葉」、銀座「壬生」、新宿「樽一」「忍者屋敷」、日本橋「タパス モラキュラーバー」、「ビストロSMAP」収録スタジオ、代々木・服部栄 養専門学校/新横浜「ラーメン博物館」/札幌「ラーメン横丁」/京都・西洞院「麩嘉」、東山「菊乃井」「いづう」、南禅寺「奥丹」、伏見「玉乃光酒 造」、貴船「ひろ文」/大阪・道頓堀「ぷれじでんと千房」「だるま」、九条「大阪味噌醸造」、北新地「カハラ」、池田「インスタントラーメン発明記念 館」、阿倍野・辻料理師専門学校/福岡・博多「一蘭」「ふくちゃんラーメン」……他、多数収録』

イギリスのフードライター(?)が3か月間、北は北海道から南は沖縄までを、家族で食べまくった記録。

自身も料理人であったことから、料理についての知識もさることながら、料理の修行のことなども踏まえながらおいしいものを作ろうとする料理人の気持ちを忖度したり、その困難な道のりに思いをはせているところに、彼の特色があるのかしら。

私のごくごく偏見ですが、イギリス人って味音痴ってイメージがある。
イギリスに家族で留学した知人が、「イギリスでおいしい料理はローストビーフだけだ!」ときっぱり言い切ったり、緑の野菜を茶色くなるまで煮て食べたりと、とにかく料理のイメージがないのですが、彼は食べることが大好き。
種類も量も、実によく食べる。

けれど、やっぱり何かが違う。札幌でおいしいラーメンを食べたいのなら、なぜラーメン横丁に行く?あれは観光客向けのラーメンであって、地元の人たちが食べる店で本当においしいものを食べてほしかったよ。

彼が言うには、日本人は味や香り、触感には敏感だけど、食べ物の温度には無頓着だと。何故なら熱いものが熱すぎるから。
熱いものは熱いままいただくのが日本の常識だけど、熱いと食べられないんだから冷めたくらいで出てくればいいと思っているらしいです。無頓着どころか、かなりの気を使ってお出ししているんですけどね。
『焼きたてのたこ焼きには充分注意が必要だ。まず、つまようじで小さく割って猛烈に熱い湯気を外に出してから、用心深くかじらないといけない。』
はふはふしないの?

ちゃんこ鍋をお腹いっぱい食べた後に麺が出てきてギブアップしたり、バッテラ寿司の昆布を残して食べていたりと、失敗もあるけど、天ぷら職人においしい天ぷらの衣の作り方を聞いたり、焼き鳥屋さんの炭火の扱い方に敬意を表したり、たこ焼きとお好み焼きが日本食としてまだ世界を席巻していないことを嘆いたり、昆布漁場を見学に行ったりと、縦横無尽に日本の食を楽しんでいる様子が、とても伝わってくる本でした。

面白かったです。ごちそうさま。
(。-人-。)