一週間(実際は5日)の研修のため、今日は朝早よから家を出ました。

前回の研修の時10さんに「子供たちの帰省のときは千歳まで車で送り迎えするのに、私が出かけるときは玄関までなのですね。」と嫌味を言ったもので、今回は丁寧にお断りをしているのにもかかわらず「送る。」とうるさかったのですが、今朝結構雪が降っていたので、大事を取ってJRで千歳まで、しかも千歳行きの始発で出発しました。


なんでそんなに早くに家を出なければならないのかというと、安い飛行機の利用が義務付けられているから。

安い飛行機、早朝か夜しかないやん。寮の門限考えると、早朝しかありませぬ。

そして、各航空会社のサイトで料金表を見比べ、一番安い飛行機の予約を取る。

めんどくさ~い。

飛行機だけではないのです。全てのルートの中から、一番安いものを選べと。

探すだけで疲れるのよね。


今回は娘が羽田まで迎えに来てくれて、一緒に月島へ行きました。

前回浅草に行く前に浜松町でお昼を食べてしまったので、今回は最初っから月島。

長男は茨城県古河市に出張中ですが、今日は仕事休みということでそちらより現地に集合。

相変わらず土地勘のない3人ではありましたが、遠くに霞むほどにもんじゃ焼き屋さんの建ち並ぶ通りですから、無事もんじゃを食べることができました。

今まで食べたのよりウスターソースの味がちょっと濃いめでした。

やはりお店の味というのがあるのでしょうね。

3人で昼ビール。大人の幸せ。


明日から勉強漬けの毎日(のはず)。

今日はちょっとゆるゆる目で。


本日の読書:橋のない川 (一) 住井すゑ


カバー裏より

『級友が私だけを避け、仲間はずれにする。差別―その深い罪について人はどれだけ考えただろうか。故なき差別の鉄の輪に苦しみ、しかもなお愛を失わず、光をかかげて真摯に生きようとする人々がここにいる。大和盆地の小村、小森。日露戦争で父を失った誠太郎と孝二は、貧しい暮らしながら温かな祖母と母の手に守られて小学校に通い始める。だがそこに思いもかけぬ日々が待っていた。』


ずっと以前、作者住井すゑさんのお住まいの隣の市に住んでいたことがあり、直接お話を伺う機会がありました。

彼女のすごいのは、ほんの子どものころから大人の言うことを頭から鵜呑みにするのではなくて、変だ、なんでだ、と疑問に思ったことを、自分の頭で考え続けたこと。

その結果が、55歳の時に書き始めたこの本書です。


ただそこに生まれてきたというだけで、人々から尊敬される者、裕福な生活が約束されている者、反対に、人々から蔑まれて生きていかねばならない者。


祖母と母は働きに働いて、それでも貧乏から抜け出せない。学校で先生や他の地区の級友から差別されていることは言わない。言っても悲しませるだけだから。

明るく温かい家庭で育った誠太郎と孝二は、心に痛みを抱えながらも、明るく賢く育っていく。

それが読んでいて切ない。


明治の終わりから大正にかけての時代設定だけど、平成の今になっても解消されていない差別。

なんでなの?

いつまでなの?


誠太郎と孝二には、幸せになってほしいのだけど。

子どもが、自分の幸せを最初からあきらめているなんて、悲しすぎる。