沿岸区域の法定備品 | 太公望が魚を求めて海へ山へ

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今回は沿岸区域を取得するために必要になる法定備品と大まかな金額を紹介したいと思います。

 

上の写真は沿岸区域を取得するにあたってJCIに提出する為に作った書類の一部です。

実際にはこの様な書類を作る必要はないのですが、私の住んでいる長野県はJCI の支部がないので、月に2回だけある出張検査の日に一発で合格しないといけない為この様な資料を事前にJCIに送って当日の検査で不備がないように備えます。

JCI の方が書類を見て問題があれば連絡をくれるので、検査当日までに不備を直していきます。

 

基本的なものは上の写真にありますので拡大してご覧になってみて下さい。

(私の船はレーダーリフレクターが免除されているので書いていません)

 

 

まずは最低限必要な法定備品です。

これらを持っている必要があるのは限定沿海区域というものになります。

(出船地点から沖に3海里(5.5km)岸に沿って横方向に5海里(9.2km)・最大速力で2時間以内に往復できる事)

 

基本的には「国土交通省型式認定品」以外は法定備品と認められないので注意が必要です。

下記は船検を取っている方ならば当然持っているものです。

 

アンカー

アンカーロープ(10m以上)

係船用のロープ10mを2本

黒球を2個(1個でもOKな場合あり)

消防用バケツ(あかくみ)

笛(ライフジャケットに付いている物とは別に用意する)

工具(レンチ・プライヤー・モンキー・+-ドライバー・プラグレンチ)

救命胴衣(その船の最大乗船人数の数だけ用意)

救命浮環(浮き輪)

信号紅炎(携帯電話があれば免除されます)

 

これらの殆どはネットのショップの法定備品セットで15000円位で買えます。

アンカー ・ アンカーロープ ・ 工具 は別途用意します。

救命胴衣はネットショップの法定備品セットの中に含まれている場合もあります。

 

夜間航行を取っている方は更に「白灯」「両色灯」「レーダーリフレクター」が必要になります。

 

尚 航海灯は白灯(全周灯)と両色灯がそれぞれ別々にオン・オフ出来る必要があります。

 

 

ココからが今回の記事の本題の「沿岸区域について」です。

沿岸区域とは沖に向かって5海里(9.2km)岸に沿って横方向に無限に移動できます。

そう!沖にさえ出なければ日本一周も可能なのです!!

流石に沖縄とかには行けませんが(笑)

 

今回私が沿岸区域を追加しようと思ったのは8馬力にしてから遠くに行くようになったからです。

限定沿海の出船地点から横に9.2kmも以前は「そんな10kmも遠くに行かないだろ~」と思っていたものの実際に馬力を上げて速度が出るようになると意外と遠くに行ってしまいます。

今回エンジンを替えて9.8馬力にパワーアップするのでコレはイカンと沿岸区域を追加することにしました。

多分大丈夫だとは思うのですが、万が一海保に捕まって検挙されると洒落にならないので沿岸区域は必須です。

 

ちなみに検挙された場合の罰則は

認められた航行区域外での航行

航行区域違反・1年以下の懲役又は50万円以下の罰金

 

 

さて、前置きが凄い長さになりましたが、コチラが追加で必要な法定備品です。

 

 

 

 

 

 

火せん(信号弾)(携帯電話があれば2個の所を1個に減らす事が可能)

 

 

 

 

 

 

 

 

AM/FMラジオ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンパス・GPSのどちらか一つ (自船の位置を示せるもの)(基本的には方位が分かれば良いのでマリンコンパスを買うのが無難)

GPSプロッター内臓の魚探でもOKです。

 

 

 

 

 

 

 

双眼鏡

 

 

 

 

 

 

 

海図

 

 

 

 

 

 

 

 

信号紅炎(必須)

 

 

 

 

写真付きで上げるとこんな感じですが ひとつずつ説明します。

 

火せん・は俗に言う「打ち上げ式の信号弾」で2個必要になりますが携帯電話を持っていれば1個免除されますので1個でOKです。

 

ラジオはAMが入れば何でもOKです。

 

コンパスは方位が分かればいいのでマリンコンパスでOKです。

私の持っているようなハンディーGPS「GARMIN・e-trex 20x」やGPSプロッターが付いた魚探でも代用ができます。

 

双眼鏡も特に規定はないので何でもOKです。

 

海図は一番わかりづらい所で「どれを買ったら良いの?」となりがちなので、私のオススメの安い海図を紹介します。

Sガイド・ダウンロード版(小型船舶用港湾案内)です。

この海図は「日本水路協会発行」の「国土交通省海事局指定」の法定備品になります。

ちなみに海図は全国の物は必要ないので、自分の行く海域の物を一部だけ買えばOKです。

 

まずはこちらのサイトで海図を購入します。

 

 

海図ネットショップ(日本水路協会)

 

 

トップページ → 日本近海 → Sガイド画像にチェックを入れて更新 → 自分の行く海域を拡大 → クリックして選択 → 詳細へ

コレで簡単に選んで買えます。 

(Sガイド以外のチェックを外さないと画面が線でグチャグチャになります)   

 

このSガイドはダウンロード版で購入履歴からPDFファイルをダウンロードしてプリントアウトします。

法定備品として使うには海図と一緒にDLされる「情報ページ」(30p位)も一緒に印刷して持ち歩く必要があります。

もう一度書きますが海図は自分の行く海域の物を一部だけでOKです。

 

信号紅炎・これには注意して欲しいのですが、今まで携帯電話によって信号紅炎が免除されていた人も沿岸を追加することで必須になります。

必ず信号紅炎(2本1セット)を用意して下さい。

 

 

詳しくはコチラの小型船舶検査機構の「沿岸区域の追加手続き」のPDFファイルでも詳しくわかります。

 

http://www.jci.go.jp/question/pdf/engankuikitetuduki.pdf

 

 

 

それでは気になる値段ですが、

 

火せん      11000円

ラジオ      1000円~2000円

コンパス     1000円~3000円

双眼鏡      2000円~5000円

海図(Sガイド) 1700円

信号紅炎     3500円

 

一式揃えるのに約2万円少々かかります。

基本的に「火せん」と「信号紅炎」以外は一度買ってしまえば後々買わなくて済みます。

 

これを「安い」と取るか「高い」と取るかは皆さん次第ですが、私の場合は必要なのでこれらを購入して沿岸区域を追加することにします。

 

認められた航行区域外での航行

航行区域違反・1年以下の懲役又は50万円以下の罰金

 

海上での違反は即 刑事罰な上に罰金も上限いっぱいで来るそうなので怖いです。

 

 

 

おそらく次は臨時検査の申込みや検査の記事になると思いますので、気になる方は是非チェックしてみて下さい。

 

 

 

 

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