読者のみなさま、しばらくお休みを頂きまして申し訳ないです…

さて、シリーズ終盤のお食事声かけその4ですが今回は介護あるあるの「食べたくないねぇ」のパターンです。
この、食べたくないねには、単純に食欲がないというだけではなく様々な理由が挙げられます。
そこが、この食べたくないかたをお誘いする難しさですね。

もちろん、食べたくないというわけなので無理にはお誘いできませんが、よほど自立されている方でなければ、施設での食事を抜くということはそのまま栄養状態の低下を意味します。
介護士としては、お誘い文句を工夫して、なんとか食べて頂くことが仕事。
お誘いするためには、その方の理由を探る必要がありますねー。

うつや不安症などの精神疾患でお部屋から出たくない方。
食欲がない方。
どこか体調が悪くて食べたくない方。
認知症の諸症状により、空腹を理解できない、時間を理解できない、前回の食事からの経過時間がわからない方。
昨日の夜に食べ過ぎたからとカロリー調整される方。
食事の後に外出をするからと食事を控える方。
眠気が食欲に勝りとにかく寝ていたい方。

いくつか分類で分けましたが実際は十人十色。

食べたくない訴えを聞いたら、まずとにかくその方の観察と客観的なデータの収集です。
前回までの食事の摂取量、
どんなご病気か、
血圧やお熱はどうか。
他にも痛むところがあるのか、
どんな状態か、
今何をしたいのか。

そして多くの場合、僕(ホームの方針もですが)はいったん時間置く作戦をとります。
時間を置き、お誘いするスタッフを変え、それでもだめならお食事の形態(おかゆにしてみるとか)や場所(みんながいなくなったレストランとか)を提案してみます。

時々、お食事にお誘いすることが目的になってしまい、とにかく無理やりレストランには連れてきたぜとドヤ顔な介護士さんに出くわしますがあくまで僕たち介護士の目的は、安心して美味しいお食事を召し上がって頂くこと。

食べたくない方がいたら、その裏側の理由探って、すっきりしてもらえるような声かけをしていきたいですよねー(´∀`*)