さてさて第2話も、キョーコsideから見たお話です。

突拍子もなしないきなりのクーパパさんの提案に2人はどう決意するのかな?

⚠️「」は、日本語。『』は、英語。〈〉は、ロシア語になります。

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「2人の立場を入れ換えるって……。」


私は、思わず敦賀さんと悠人さんの両方を指差してしまった。


「おいこらキョーコ人を指差すんやない😥」


金髪姿で京都弁で話す、コーンじゃなくて…悠人さん。何だか違和感が大きい。

悠人さんは、私に何だかお兄さん面って言うのかな?そんな感じでフランクに京都弁で話してくる。


「だってなコイツら髪と瞳の色が違うだけで、顔立ちや体格に身長に服のサイズから靴のサイズまで殆ど一緒だからな。声もそっくりんこ。どっちも欧米人の血を引いてるし、髪と瞳の色合わせても双子にしか見えんわ。

日米や日英ハーフの二卵性双生児って言っても何とか通じるぞ。」


私は改めて2人を見比べてみた。

確かに2人ってイトコって言うより、髪の毛と瞳の色を同じにしたら兄弟か双子にしか見えないかも😅


「そこで考えたのよ。ユートと久遠の立場を入れ換えて、セディを欺こうって。」


「それと今映画の撮影も中々捗ってないらしいじゃねーか。ボスから話し聞いてな、俺がちょっと手助けしてやろうと思い付いたんだ。同じ日本人が嫌がらせ受けてんのもな何かイヤだし、でもそれでへこたれるような役者だったらさっさと日本に帰れってのもあるしな。

ならどっちも解決出来るような、計画立ててみようって気になって考えてみたんだよ。それでキョーコもPAとして来てるってんで協力して貰おうと思ってな。俺たちの養女として娘役を演じて欲しいんだ。」


「え?養女?」


「ええそうよ。ほら私たちには息子しかいないのはアメリカの芸能界や芸能好きな一般人も周知だし、だから養女を引き取ったって言う設定でキョーコに私達の娘を演じて欲しいの。どうかしら?ちゃんと私達に合わせて、見事に変身させてあげるわ😉

因みに、夫のクーの母方の親族って事にするから金髪に髪の毛と眉毛も若干茶色く染めて、エクステンション付けて長くしなきゃね✨

用心のためにウィッグじゃ、直ぐにバレちゃう可能性があるから。大丈夫よ、最高の美容師がいるからヘアケアも安心して頂戴。

メイクも色々と試してみて~服はどうしようかしら?カジュアルも良いけど~~お嬢様なファッションも良いし~少し冒険してパンクッぽいのも良いかしら?

いやいやゴスロリも捨てがたいわね~~困っちゃうわ、いやんどれも似合いそう✨😄」


ローザ様……怒涛のごとく色んな姿の私を想像してるみたいで、独り言が止まらない様子に皆が少し引いていた😅


「と、取り敢えずジュリの事はほっといて。どうだ?2人とも俺の提案に乗らないか?」


「そもそも何で俺が悠人さんと立場入れ換えなきゃならないんですか?」


私もそれは、気になった。何でハトコの悠人さんがアメリカにいるんだろうって。


「あーそれはなぁ……おいユートお前から説明しろ。こんなことになったのは、お前にも原因あんだからな。」


少し怒った様子で悠人さんに詰めよい掛けるクーお父さん。

一体何があったんだろ?



「えっと~~実は、金髪にしたのってイギリスにいた時からなんや。イギリスに留学してた最初の頃は、地毛のかなり黒髪に近い茶色い毛してたんやけどな。

大学在学中に運良く夢やった作家デビューすることが出来て、ペンネーム作って活動してたんやけど初めての書籍出版する時に、著者近影写真載せなきゃいけなくて一度撮ったら……やっぱり日本にいる俳優の敦賀蓮にソックリだから、色々と検索されるんやないかな?って英国在住の日本人作家って言うのでちょっとした話題にもなって、日本語訳でも出版することが決まってたし、だったら金髪にすりゃ分からんやろ!って染めたんや。

んで卒業後もロンドン市内に住んで拠点にして、作家活動してたんや。それでな、次回作はハリウッドを舞台に小説書こうと思って取材旅行に来てたんよ。」


その説明を受けて、はぁっとタメ息をつくクーお父さん。


「それでなコイツがカメラ片手にハリウッド市内を観光してる時に、偶然俺が今出演中のドラマの撮影が街中でやってて、その撮影を見てる野次馬の中に何だか見覚えのある顔があったもんだから…思わず駆け寄って久遠!?って大声で呼んじまったんだよ。

そしたら、周囲が騒然しちまって慌ててそのままトレーラーハウスに連れ込んだんだ。」


ハハハと苦笑いする、悠人さん。


「流石に俺もビックリしてもうて、最初ハテナ?状態やったけど、直ぐに叔父さんって言ったら俺が悠人やって気付いてくれたんや。」


「俺と勘違いするなんて…😥」

「その姿じゃ、間違えるのも無理ないですよ。」


「私も驚いたわよ。夜クーが帰ってきたら、久遠まで一緒にいたものだから漸く帰ってきてくれたんだと思って、泣いて抱きついちゃったのよ。」


私もその場の映像が、難なく想像出来てしまった。


「ジュリ叔母さんまで俺を久遠と間違えるし、少し前にビデオレター送られて来たってゆーから見せて貰ったら、本当におれそっくりんこ。そしたら今度アメリカで映画の撮影があるんで帰ってくるって聞いてな、計画に協力しろって!言われたんや。

最初は渋ってたんやけど、キョーコの事もいるぞって、久しぶりに会える!ってラッキーて思うてな、いっちょ協力したろ!って。決めたんや。」


悠人さんがその説明に加えて、その日の夜には金髪姿の写真とクーお父さんとのツーショット写真が幾つも既に撮られてしまい、TwitterやInstagramにまで載って拡散されてしまったのもあったらしい。


「分かりました…そう言うことなら協力します!なんでもします。死んだフリだって出来ますよ~何だったら幽霊演じてもええわ😈👻」


「いやそこまでやらんでええから……😅」


するとトレーラーハウスの扉をドンドンとノックする音がして、クーお父さんが扉のガラス部分から覗くとそこには社さんが立っていたらしい。


「ちょっと!蓮!開けてくれ、皆でこそこそ何話してるんだよ!ちゃんと説明しろ!キョーコちゃんと本当に親戚なのか?ハトコなんかよ?今まで彼女を騙してたんか!?さっきハウスが揺れてたけど一体何があったんだ!?」


「ヤバい……どうするんですか?社さん心配してるみたいだし、ちゃんと説明した方がいいんじゃ?一応私のマネージャーもしてるし…。」


私が慌てて、扉のカギを開けて社さんと目が合うと……


「キョーコちゃん?どうしたの目が腫れてるよ。何があったの?泣かされたの?」


私の両腕を思わず握りしめ聞いてきた。するとクーお父さんが社さんの腕をとりハウス内に招き入れた。

扉を閉めてカギをまた占めると説明しだした。


「社マネージャー安心しろ。もう大丈夫だキョーコにはちゃんと親戚だって説明した。蓮は、俺の甥っ子の悠人なんだよ。訳あって素性隠してたんだ、それで久遠とも幼い頃に会ってるんだ。息子とは赤ん坊の時だけじゃなくて、小学生の時にも会っててな所謂幼なじみ的な関係でもあるんだよ。」


「ええ!?そうなのキョーコちゃん?」


「は、はい……私も気付かなかったんですけど、コーン…いや久遠さんとは互いに親戚だとは知らずに私が6歳の時に会ってたんです。私は、勘違いして久遠さんのことを妖精の王子様だと信じきってしまって…。まさかこんなに近い人だなんて知りませんでした😳💦」


するとコーンに成りきった悠人さんが話を続けてくれた。いつの間にか、2人ともカラコンを入れ直していて緑色の瞳と濃茶色の瞳に戻っていた。


「本当にすみませんでした。いきなり現れて驚かせてしまって。久しぶりにキョーコちゃんに会えると思ったら体が早く動いちゃったんですよね。」


と満面の笑顔で敦賀さんと同じくエンジェルラダーを放ってきた。悠人さん……貴方も俳優出来ますよ。


「マジでか…蓮お前知ってて、血の繋がった又従兄妹にモーションかけてたんかい!しかも歳までサバ読んでたのか!?2歳って本当は、6歳違いじゃねーか!バレたら流石にロリコンやシスコンと思われるぞ!」


そう言って敦賀さんを指差す社さん……その話に、クーお父さんとローザ様に悠人さんがシラーっとした目付きで見てきた。


「ふーん……まさか、コイツがキョーコにねぇ😏まぁでも日本と英国の法律ならアメリカでもだけど、ハトコ同士の恋愛や結婚はOKだしな😄いいんじゃね?ダハハハ!!」


クーお父さんがからかってきて思わず照れてしまった私なのです😳💦


「イトコに取られるとはね…俺だって狙ってたのにな。せっかく留学先から帰ってきたのに。」


ボソッとコーン(面倒くさいのでコーン呼びになってます)に成り済ました悠人さんからも言われてしまった。


「あらキョーコモテモテね🎵😉✨私はどちらでも構わないわよ。姪っ子になるのも、娘になるのも。どっちにしても暫く娘を演じて貰うんだから、久遠とは暫く仲の良い兄妹を見せて頂戴ね😉✨」


「はい?兄妹って……どういう事ですか?何か企んでませんお二人とも?説明してくれませんかねぇ……でなければこれがどうなるか分かってるよな?蓮。」


社さんがテーブルの上に置いてあった、敦賀さんのスマホをいつの間にか奪っていた。しかも素手で……。


「あー😱💦社さんそれは!返してください!」

「社さん、返して上げて下さい!早く!!」


何とかスマホを返して貰うと、クーお父さんが全て説明。

敦賀さんの素性も外に聞こえないように告白すると、あっけらかんとした顔をしまっていた。


「マジかよ……んな事がお前の過去にあったなんて、信じられないな😓」


「まぁそんな事だから、ヤッシーにも手伝って貰うぞ。セディの天狗鼻な鼻っ柱折って横柄な態度を改める作戦。あの偽物プリンスには、他にも煮え湯飲まされた連中が沢山いるからな。俺の信頼のおける何人かの同業者にも協力してもらうつもりだ。」


いつの間にか、ヤッシー呼ばわりされてた社さん……次いでにかなり大がかりな凝った作戦である事にも気付いた私。


「さて、そうとなったら早速!キョーコには、変身して貰わなくちゃね。行きましょ!キョーコ!」


ローザ様が私の手を取って、鍵を開けてトレーラーハウスから飛び足すと続けてクーお父さんが追いかけてきた。

けどコーンになってる悠人さんは、その場に残ったみたいだ。


「楽しみだわ~どんな娘になるのかしら?」


サーカスを抜けて撮影所の外に出ると、大きな白いリムジンが停車しておりその中に殆ど無理やり押し込まれたのである。


慌てて追いかけてきたクーお父さんも乗り込むと、そこには宝田社長もいた。


「やっと話が終わったか。さて始めるとするか偽物プリンスを欺く作戦計画を。」


ニヤリと企みような顔をしてきた社長。


「名前も決めてるのよ。花の音と書いて"カノン"と言うの。久遠(クオン)と花音(カノン)なんと無く似てる感じもするでしょ😉✨?」


一体どうなるんだろうか……一抹の不安を抱えて私は、何処かへと連れていかれてしまった。


へと続く。


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サブタイトルの『花の音』は、キョーコの変身後の名前から取ってます。


メインタイトルの『Fairy princess』は、妖精の女王様なジュリママさんの娘と言う事から付けました。


さて次回話は、キョーコの変身ストーリーです!