さてさて久しぶりの更新となります。

⚠️「」は、日本語。『』は、英語となります。〔〕は、電話越しになっております。

今回は、蓮sideから見たお話です。殆ど蓮の独話になっちゃってますけど、お付き合い下さいませ。

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映画の撮影を終えて社さんや他の日本人キャストとロビーに向かって歩いていると、不破に向かって日本語(京都弁)で捲し立てるレイモンド監督の姿を発見して皆で呆けてしまっていた。


その内容から、もしかしたらキョーコちゃんのお祖父さんって俺のお祖父さんの弟?と思ってしまったんだ。

幼い頃に父に聞いたことがある。何で俳優になったのかと。

それは叔父さんが殺陣師と俳優をやっていて、幼い頃によく父と叔父に京都市内にある撮影所に連れてってもらってたと。


それで仕事を見ているうちに叔父さんの仕事に憧れるようになって、俳優の道を選んだって。

実は祖父も芸能関係の仕事をしていて京都の太秦撮影所に出入りをしている関係もあったらしい。


「ああ、すまんなぁキョーコ。今夜、日本の朝方になるけど冴菜に電話するわ。そこでちゃんと許可取るから。それまで待っててくれるか?それと明日の夜に、同じロス市内に住んでる秋人の親族呼び寄せるわ。そこで一緒に説明させるから。」


その話を聞いた直後、レイモンド監督と目があった。

思わずビクッとした行為を見て少し首を掲げたが、俺は静観な顔つきに戻り軽く頷くと、何と無く意味が分かったのか向こうも軽く頷いた。


そしてトレーラーに戻って着替え終わりソファーで暫く水を飲みながら寛いでると、俺のスマホが鳴った。

想定通りの人物から電話がかかってきた。


〔もしもし…父さん?ご無沙汰ですね、んで?いつ話し合いするんですか?彼女に素性話せと?ハトコ同士だとぶっきらぼうに話せと言うんですか?〕


少し怒り口調で話し出すと、電話口で焦ってるのが直ぐに分かった。因みに万が一の為にアメリカ人キャストやスタッフの誰かに気づかれないように日本語で小声で話している。


〔あ、ありゃ…気づいちまったのか😅まぁ確かにレイモンド監督、パニクって要らんこと沢山話しちまったみたいだからな。さっき電話掛かってきたんだ。

お察しの通りで、俺の親父…つまりお前の祖父さんとキョーコの祖父さんは兄弟。母親の冴菜さんはイトコの姉さんで、キョーコは、俺の叔父の孫になるんだ。女優兼歌手だったキョーコのお祖母さんと幼馴染みでもあって後に恋人になってな、結婚する時に最上家に婿養子になったんだよ。

あっちの家は、女の子しかいなかったから家を継ぐためにそうしたんだ。親父には、兄弟沢山いるからな。〕


〔やっぱりそうだったんですね。しかも不破のお祖父さんから彼女のお祖母さんがストーカーに合ってたとも。〕


〔んなことも話したんかあの爺さんは😅んまぁ兎も角、取り敢えずキチンとキョーコには話さなきゃいけねーしな。何とかして家に帰ってこれるか?カツラでもいいから本来の姿に戻って明日の夜、実家に来いや。ボスにも伝えてあるし、セディにバレたくないならボディーガード頼むから。〕


〔そんなことしなくても大丈夫です。一応念のため今の姿で行くくんで。社長も一緒なら、後でクー・ヒズリの家に行ったことがバレても事務所の大先輩の家に招待されたとでも言えば言い訳に出来ますからね。〕


そういって納得させて通話を終わらせた。

その後暫く項垂れてしまい、ボケーっとしていると社さんがトレーラー内に入ってきた。


「おーい蓮。どうしたんだよ着替えたんならホテル戻るぞ。何かあったんか?」


「社さん……ホテルに戻ったら話があります。聞いてくれますか?」

「うん?いいけど?」


そして俺はホテルに戻ると、自分の素性からどうして日本にやって来たか、両親の話からセディとの確執にキョーコちゃんとの関係性や幼い頃に互いに親族とも知らずに出逢っていた事も全て話した。


「その話し……本当か?はい?キョーコちゃんとハトコ同士っておいおいまじかよ!お前、血の繋がったハトコ好きになったんかい!」


「そんなに変なことですか?ハトコ好きになるって…😓だって日本だと法的にも結婚許される続柄の筈だし、中には殆ど会ったことも無い人も多いらしいし。偶然出逢って結婚にまで至った人も少なからずいるって聞いたことありますよ。」


「まぁ…確かにハトコだと冠婚葬祭や法事なんかの親戚の集まりくらいしか会わないもんな。俺もイトコまでしか会ってない、ハトコ知らんわ。結構な田舎なんかで、親族が集まって住んでる所だと幼馴染みがイトコやハトコ同士って場合多いけどな。」


苦笑いして社さんと話していると、社長からも電話が掛かってきた。話し終えるとやはり父さんと同様の話をしてきたので、明日実家へと戻る決心をした。


「ご両親と会うんだろ?それとキョーコちゃんとレイモンド監督招待するんなら俺も行っていいか?俺は2人のマネージャーとしてちゃんと立ち会いたい。それと今、撮影所で起きてる日本人キャストに向けた色んな嫌がらせについても話し合いたいんだ。可能なら、お前の母方のお祖父さんであるエルトラさんも呼び寄せられないかな?明らかに裏で操ってるのセディとしか思えないからな。」


確かに、現在映画『ROUTE』の撮影現場では様々な問題が起きている。些細な事ばかりだけど、日本人キャストとスタッフに向けての嫌がらせが多い。


日本人キャスト全員(俺以外)、水をスタッフからかけられたのをキッカケに、各マネージャーに対しても嫌みを言ったり、スタッフに命令してサイズ違いの衣装を用意させられたり汚されたり、小道具に傷をつけられたり、私物を隠したりドッキリと言ってイタズラを起こしたりと。


それが原因で度々撮影自体がストップすることもあり流石に呉前Pも注意してきたけれど、特に若手のアメリカ人キャストのビル・ネルソンの言動に言及するも反省なんか殆ど無かった。

琴南さんのPAをしているキョーコちゃんに対しての嫌がらせもあったし。


セディは、最初の頃ピンクつなぎを着た姿を見て粗か様に無視していたのにイメチェンして大人美人になった彼女を見て180度態度を変えてきたのにも腹が立ったな。


更に言えば、レイモンド監督とミドルトンEPに別の映画にスカウトされて出演が決まると日本人キャストの多い作品である『STAR SEED』の事もバカにしてきたのと同時に、彼女がレイモンド監督の曾孫であることを知るとコネでスカウトされたと揶揄してきた。


誰が言う口なんだろうか、アイツだって祖父や両親の威光を使ってるのに日本語で言うとあれ程の七光りはいない。


俺に向かって両親のネームバリューを使ってるって言っていた本人が、同様の事をしているのに……歌手活動だってそうだ。

本当に自分で作詞作曲しているのか疑問視している。アイツは、飽きやすい性格だ。


モデル活動も直ぐに辞めた。役者活動がメインの筈なのに、いきなり歌手活動と動画配信まで始めたけど…今回はいつまで続くかな?


実はまだ、水面下の噂でしかないけれど、セディはゴーストライターを使ってるとか他のミュージシャンから曲や詞を盗作していると言う噂が流れているらしい。


しかもまだデビューして間もない新人歌手や、海外からレコーディングに来た外国人ミュージシャンに良く近づいていると言う話しも聞く。

自分の音楽スタッフをスパイダー(スパイ)として潜り込ませて売れそうな新曲を選んで先に自分の動画チャンネルで配信すると言う悪どい手口で自分の曲として発表していると言う話だ。本当かどうかは不明だが。


その理由として、セディの出す曲はロックからポップスにダンス曲にバラード・テクノ・ジャズ・カントリーと多岐に渡ってるからだ。そんなに才能あるミュージシャンは、欧米でも少ない。


しかも短期間でそんな多岐に渡る幾つもの曲を自分で作りリリース・配信している。役者活動もして歌手活動してるのにそんな暇があるのだろうか?と疑問視している業界の人間が多いらしい。


不破が現在アメリカに来てるのは、将来的に世界進出を目指しているらしく、アメリカの音楽プロモーターやプロデューサーに会いに来てるのとプロモーションを兼ねてのライブ活動やレコーディング・PV撮影をするためらしい。


社さんがキョーコちゃんの事を気にして、不破が同じロス市内にいる事を知って(偶然にも同じホテルに滞在していたのもある)、もしかしたらちょっかいかけてくるんじゃないかと思って調べてくれた。

実はそれもあって、琴南さんは彼女にイメチェンを勧めてきたんだとか。


そこで社さんがセディが接触してきた事も知ったらしく、その噂も流れてきたらしい。どうも不破もセディに狙われてるのでは?と。

そこで一応、キョーコちゃんにもその話しをしたらしく、ビックリしたことに不破に先日会ってその事を伝えたらしい。

その事を俺にも話してきた。


↓からその回想シーンです。


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「何でアイツに話したんだ!君はアイツの事嫌いなんだろ!?そのままにしとけばセディの餌食にあって立ち直れなくなる可能性だってあるんだし、それこそ本望じゃないのか!?」


俺は、撮影を終えてホテルに戻って彼女を呼び出して、その話しを聞いて思わず粗下てしまった。


「おいおい蓮落ち着けよ。キョーコちゃんにも何か理由があっての事なんだから。そうだよね?キョーコちゃん?」


一緒に話を聞いてた社さんが俺を宥めてきた。


ソファーに座って顔を下に項垂れて話を再度始めたキョーコちゃん。


「それは…確かにショータローの餌食になる姿を想像したら、ざまあみろって感じになりましたよ。でも……そんなんでへこたれるんだったら、アイツにはミュージシャンとしての覚悟が無かった証拠になるし、私はそんなアイツを認めたくないから。

私に対しても、役者活動に満身創痍で挑まないで、恋に現抜かすくらいなら地元に戻って実家の旅館で一生中居してろって約束したんだし。

私が敦賀さんとインタビュー受けてるワイドショー見て何か勘違いしてきたんです!

その約束させたアイツが曲を盗まれたくらいで落ち込む姿を見たくないんですよ。ビーグルからも同じ目に会ったときのようにやり返して意地でも芸能界に残ってくれないと私の存在価値がないんです。曲がり仮にも不本意ではありますけれど、私の芸能界入りを作った人間でもありますからね。

その責任とってもらわないと!アイツは、私のライバルでもあるんです!だから敢えて話しました。プリンスに曲盗まれても、それ以上の曲を作って逆にへこたましたれ!ってね。それでへこたれるようならあんたこそ実家に帰って旅館継げや!って約束させましたよ。」


最後には般若のごとくな顔をして話してきた。ふーっふーっと息も荒立てていた。


「そんなことアイツと約束って……事務所だって違うのに、仕事にイチャモンつけて、キョーコちゃんの事捨てた奴が言う資格ないだろ!」


「恋に現抜かす?それとこれとは関係ないじゃないか。また変な口車に乗せられて変な約束までするなんて……😓」


社さんまでもが怒り出して呆れてしまった。


「私は今、役者としての仕事を続けたいって想いがあります。キッカケは不純だったけれど芸能界に入らなかったらこんな想い生まれなかっただろうし…曾祖父との再会や今回の映画出演もなかったかもしれない。そう言った経緯を考えると、ショータローには感謝しなければなりません。だから不本意ではあったけれど、仮を返すつもりで話しました。

アイツには、プリンスセディ……いやコネコネの超絶七光りワガママ盗人偽物王子様に負けないくらいの曲を出してもらわないと!私の煮えきれない気持ちが収まらないんですよ!私はあくまでも役者です!タレントセクションではあるけれど、歌手活動してないし同じ舞台に立ってるアイツにしか出来ないことがあるんですよ!」


コネコネの超絶七光りワガママ盗人偽物王子様……って😓

俺だったらそれに"チビッ子童顔"を加えるけどな、アイツ他のアメリカ人男性と比べると身長低いし。(←何気にディスってます(笑))


「そこまで言うんなら…分かったよ。」


俺達は、彼女の説得に一応納得させられてその晩は話を終えた。


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「取り敢えず、そろそろ寝るか。明日の撮影はかなりハードそうだし。夜はお前の実家にも行かなきゃな。覚悟しとけよ蓮!ちゃーんとキョーコちゃんに素性告白して納得させろよな。」


「はい…分かりました。本当に黙っていてすみませんでした。」


「まぁ…でも、グフフ😳こんなシチュエーションないよなぁ~~好きになった女の子が幼馴染みで親戚って互いに知らなくて、芸能界で再会して黙ってて両想いになっちまうなんて。何かそれこそ映画な話だよ。新開監督か緒方監督辺りに話したら、映画化したいんなんて言うんじゃね?

あ、そうだ!近衛監督とレナード監督にも話しちゃおうかな~?グフフ😄」


「だーっ!止めてください😳💦まだ素性明かしてないのに!!特に近衛監督にはまだ話さないで下さいよ!あの人には、俺の本来の姿に近い顔見せてるし。その時に、キョーコちゃんの外国人ッポイ姿も見てるから絶対に食い付いてきます!

次作のプロットに使いたいなんて冗談めいた話しをしてきたけれど…渡米する前に連絡きて、本気で言ってきましたからね。社さんも一応話し聞いてるでしょ。」


「ああ~~あれね。何か興奮してたもんなぁ、キョーコちゃんも呼ばれてファンタジーな作品考えてるから出てほしいって。まぁでもあれはまだ結構先の話だし、もし撮影始まるとしても最低でも来年の秋以降だって言ってたじゃないか。次回作のルートやSSの撮影とも被ってない時期だから良かったよ。何でもアメリカ以外での海外撮影も予定に入ってるみたいだし。ちゃんとビザ申請しとかないとな。

一応、松島主任と椹さんとも話し合って、2人の今後のスケジュール調整始めてるよ。キョーコちゃん嬉しそうにしてたんもなぁ。」


確かにキョーコちゃんも近衛監督の映画の話しには、かなり食い付いてたものな。かなり彼女好みのメルヘンストーリーだし。


「さてそろそろ本当に寝るか、お前もちゃんと寝ろよ。おやすみ~。」

「おやすみなさい。」


やっとベッドに潜り込んで眠りについた俺達だった。


6へと続きます。


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更新滞っていた話が漸く出来ました。

いやはや、殆どセディの悪口オンパレード(笑)


いやだってねぇ……ありゃあねーだろ。ってのが一言ですよ。

ドンだけ日本人嫌いなんだよ!Σ( ̄皿 ̄;;!って。

日本の芸能界事情を否定してるし、ハリウッドが全てスタンダードって威張ってるところが本当に嫌みですね。

だったらテメーも日本にきて、日本の芸能界のシステムで活動してみろってんだ。勿論、家族のネームバリュー使わないで。


なので私が思ってること、予想してること、妄想ストーリーを捏造(笑)しちゃいました。


実際に、本編読んでいて他のアメリカ人より華奢で小さめに描かれてるな。と思ったのでチビッ子認定しちゃいました(笑)。

ショータローよりも背が低いんじゃないかな?等身が8頭身ないんで(コミック版で調べたら7.5頭身だった)、少なくとも170㎝あるかないか前半。

180㎝は絶対にないな。ショータローは確か177㎝だから、それより低いと168~175㎝以内。


欧米人の男性としては、背は低い方なんでしょうね。

顔は小さくてイケメンの部類で童顔っぽいけど、一応成人してるみたいだし。

もしかしたらそれを売りにしてるか、隠れてコンプレックスにしてる可能性も。だからお祖父さんの威光を使ってるんじゃ?とも推察。仲村先生もそう言う設定にしてたりして?

どうなんだろうか?


あとそれと、これはあくまでも『もしもこうだったら?』と言うif storyな展開で進めてます。その為に、過去の二次小説とも繋がってるところもあります。

特に、始めて書いた。


ヤンマガ兄妹のとある夜のお話 と直接的な繋がりがあります。
もしよろしかったら読んでくださいませ。