さーて今回は、蓮sideから見たお話です。クーパパさんと従兄弟の悠人くんとの掛け合いにも注目!そして、あの人も登場しますよ!

⚠️「」は、日本語。『』は、英語です。

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トレーラーハウス内で俺が全てを話し終えると、キョーコちゃんはすっかり落ち着いていた。

彼女のお母さんも落ち着いて、父さんがなだめている。

全ての話に納得してくれて、俺の事をジーッと見つめてきた。


「コーンが久遠さんだったなんて…妖精の王子様を演じてたって…それじゃあこの世界には妖精はいないの?」


「キョーコ貴女ね…いつまでもメルヘン思考でいても、世間はあまり良い目で見てくれないわよ。妖精や魔法は、存在しないわ……多分。」


キョーコちゃんのお母さんは、少し黙ってから妖精や魔法の存在を否定した。何だかハッキリしていないのが不思議に思ったけど。


「でもでも…私、コーンに出逢う前にも妖精に会ったことあるし!」


「はい!?」


キョーコちゃんがトンでもない事を告白してきて、その場にいた皆が驚いた。

そして、その時の事を教えてくれたのだ。



「えっと…確か私が3歳くらいの時、コーンと初めて会った実家近くの森の中にある同じ小川の畔で会ったのよ。顔はあまり覚えてないけれど、金髪のフワフワした長い髪の毛の女性の妖精さんだった!瞳の色も綺麗なキラキラした緑色してて、肌も白くて服は白いワンピース姿だったけど…背も結構高かった気がする。私が幼稚園でいじめにあって家に帰っても誰もいなくて、居たたまれなくなって泣きながら小川に行ったの。

そしたらその妖精さんが、私の涙を拭ってくれて『笑えば悲しいことも忘れるわ』って言って慰めてくれたの。その言葉だけは、ハッキリ覚えてる。

それで『私は妖精の女王よ、またいつか出逢えるのをまってるわ約束ね』。

ってだからその数年後にコーンに同じ場所で出会ったから、同じ髪と瞳してたから妖精の王子様だと思って…その後で妖精の女王様と私は、手を繋いで森の出口まで歩いてきた時に、私は森から出れないからってお別れして振り返ったらもうそこにはいなかった。」


俺はその話しに出てきた、『妖精の女王』とやらの人物に心当たりがあった…と言うか、隣にいる父さんも冷や汗をかいている。

従兄弟の悠人も、首を傾げて、冴菜さん(面倒くさいので名前で呼ぶことに)も父さんの方をシラーっとした顔で見ていた。


「そ、そっか~そんな人に会っちゃえば妖精の存在信じちゃってもおかしくないよな~しかもまだ3歳じゃあな😅」


「いやそれってあんたの奥さんやろ。ジュリエナさんしか考えられへん。確か、キョーコが3歳の頃に家族で実家に里帰りしてた時期あったな。そんときに会ったんやろうな。」


「だーっ!おいおい娘の夢壊すヤツがあるかい💦何考えてんだよ!!」


直ぐにネタバレしてしまった冴菜さんと、父さん。

その話しにキョーコちゃんも呆けてる。


「はい?あの妖精の女王様がコーンのお母さん?」


「ったく、家族揃って娘を騙すなんて…なーに考えてとるんや?あんたらわ😈」


冴菜さんは、俺達の事を悪鬼顔のごとく般若顔で説教してきた。

何か、こう言う所は似てるかも😅?


「すんませんでした!冴菜お姉さま!!もうこれ以上隠し事しませんから~~💦許してちょ🥺」


父さんが土下座して、ちょっと冗談めいて謝罪する姿に皆冷やか視線をしていた。そんな時に、トレーラーハウスに新開監督が入ってきた。


「すいませんねお話そろそろ終わったかな?と思って、そろそろ次の撮影の準備に入りたくて。それとクーさんちゃんと説明したんですか?共演の話。」


そう言えば仕事の話、全くしてなかったな。


「そうだ!すっかり忘れてた。何で3人がそんな格好してるんですか?コーン…じゃなかった久遠さんと悠人さんは、衣装全く同じだし。」


「実は、俺もStar SeedのCVを担当してるんだ。俺の場合は、オファーなんだけど30周年記念作品で実在する俳優さんをモデルにキャラクターを作るっていう企画があって、声も本人が演じるって事で俺が抜擢されたんだよ。父さんも同様。

各々個々で声録りしたから、皆知らされてなかったんだよな。

前もって仕事用の渡英ビザも申請してて、ルートの撮影が終わった直後に直ぐに行けるようにスケジュール組んでたんだよ。俺も実写ムービーの配役にキャスティングされてたんだ。それで父さんが一緒にイギリスに行こうって誘ってきたんだよ。まぁ…その前にカミングアウト計画をしていたとは思いもよらずだったんだけど😅


すると悠人くんが困り顔して、参加してきた。


「俺なんか、いきなりクー叔父さんが実家に来て、俺の事を首根っこ掴んでほぼ強制的に新幹線に乗せられて東京の奥多摩にまで連行させられたんやぞ。俺の意見なんか完全無視。っつーか新幹線でも東京駅でも皆にジロジロ見られて写真撮られまくり!Twitterでもバズってまうし、それで奥多摩のスタジオ着いたら同じ顔が2つある~って双子か?って騒然してもうたわ。」


「俺も最初、クー・ヒズリさんが蓮のそっくりさん連れてきたんでビックリしたよ。そしたら、セディとの対峙事件発生。そこからの素性カミングアウトに公式ブログでの素性公開に、楠香凪さんの同性愛カミングアウト、日本の芸能界と世間は大騒ぎ。京子ちゃんとのハトコ同士ってことも公式ブログで発表しちゃってさ、次いでに事務所がお祖母さんが蓮見葉子さんであることや、ご先祖様が一国の王女様って事も公表しちゃったんだよ。」


社さんが、追加説明してるとキョーコちゃんは更に呆けてしまっている。


「へ?王女様って…。エスティリア王国出身なのはさっきお母さんから聞いたけど…お母さん?」


「蓮見葉子の孫って知られると、芋づる方式でキョーコはエスティリアの王族の血を引いてるって直ぐにバレるからな、だから事務所は発表したんだろうな。俺とも親戚だってのも、葉子おばさんの旦那が俺の叔父って事を知ってる奴らいるし。だから冴ねーちゃんもキョーコに黙ってたんだろ?娘が七光りやコネなんかで仕事を得てるって言われたくなかったんだよな?何だかんだ言ってちゃんと娘の事を思ってるんじゃねーか。」


冴菜さんの方を見ると、黙ってうつ向いていた。よく見ると顔を赤らめている。


「それは…」

するとキョーコちゃんが冴菜さんの手を取って優しい目で言ってきた。


「大丈夫よ、お母さん。心配してくれてありがとう😳」


それ以上何も言わず、冴菜さんは一筋の涙を流し頷いた。


「あの~~そろそろ撮影の打ち合わせしたいんだけど?」


新開監督の一言で、皆が漸く動き始めた。とりあえずキョーコちゃんはメイク直しをして少し遅れて撮影現場に。


そうしていたら大きなトレーラーが2台走ってきて皆が注目し始めた。


「うわっ!でっけートラック。何が入ってるんだ?」


「おっ!来たな、今回の目玉が。皆も来てみなよ、スンゴイ物が見れるぞ😏」


新開監督が先導となって、皆がトラックに近寄ると荷台の扉と側面も下がってきた。

中には、何か大きなトカゲ…?みたいな物が見えてきた。

しかし全ての姿が現れた時に、周囲は騒然としてしまった。


「ドラゴン!?」

「おお~~~~!!」


そうそこには大きなドラゴンにしか見えない、生物?が寝ていた。RPGゲームによく出てくる西洋型のドラゴンだ立派な翼も着いている。


「これって…本物?」


キョーコちゃんが目をキラキラさせてドラゴンに近寄っている。

トラックの荷台で寝ているドラゴンは二頭いる。白いドラゴンと黒いドラゴンだった。

厳密に言うとホワイトドラゴンの方は、少し銀色っぽい光沢もあり、ブラックドラゴンの方も青光する光沢がされていた。

キョーコちゃんはホワイトドラゴンに無意識に足を動かしてトラックに近寄って荷台に上がり、寝ている(?)ドラゴンの鼻の上を触るといきなり瞑っていた目が開き、ドラゴンが動いたのである。


「きゃあ!」

「キョーコちゃん危ない!」


俺は、思わずキョーコちゃんを抱き止め腰に指していた剣をドラゴンの前に向けてしまった。

それを見ていた新開監督が笑いだして言ってきた。


「おーい大丈夫だぞ、それ最新鋭のアニマトロニクスとロボット工学とAI工学の粋を集めて造り出された、世界に二頭しかいないドラゴン型ロボットだ!」


「ドラゴン型ロボット!?」


確かによく見ると、瞳の部分に機械が少し見え隠れしてるしモーター音だろうか何か機械の音が聞こえてる。


『よし最初の起動は、上手くいったようだな。そこの騎士さん、お姫様を守ってご苦労様。離れてもらっていいかな?トラックから下ろしたいんだけど?』


近くにインカムをつけパッドを持っている技術者ッポイ人がいて俺に言ってきたので、俺達はトラックから下りるとドラゴンが歩きだし下りてきた。


「凄い…本物のドラゴンみたい😳✨」

キョーコちゃんは、両手で拝みキラキラした目でずっとドラゴンを見て、すっかり魅了されてしまっていた。


もう1頭のブラックドラゴンも同じく隣のトラックから下りてきて、その場にいたスタッフ・エキストラも騒然としている。

ノッシノッシと軽快に歩くドラゴンに誰もが驚き中には失神してしまったエキストラもいた。


『ドラゴンが現れたぞ!』

『逃げろー!!』

『うわぁ~~💦』

『オーマイゴッド!!』


やっぱりなどうみても本物にしか見えないもんな😅


「うひょー!スゲーなよく撮影に使わせてくれたな。」


「今回の撮影にピッタリでしょ。最初は、フルCGで制作する予定でしたけど、たまたまこっちのプロモーターの中に工業大学でロボット工学を研究してる人と知り合いの方がいたんですよ。そしたら口を利いてくれて、起動実験も兼ねてなら撮影に協力しても構わないって外見もゲームに出てくるドラゴンと同じにしてくれたんですよね。」


俺達も悠人くんと合流して、演出の人と打ち合わせを始めようとしたら白いドラゴンがキョーコちゃんの隣にやって来て顔をスリスリしてきた。


「んきゃっ😳💦ビックリした。」


『あれ?おかしいな、そんな動作プログラミングしてないんだけど…。もう一度AIプログラムチェックしないと駄目か?』


技術者の方が怪訝な顔して、パッドを取り出しなにやら小難しい画面を扱い始めた。


するとホワイトドラゴンは、俺の方を見つめてきた。吸い寄せられるような青色の瞳…機械の瞳だけど、生気に満ちているような瞳に見えてしまったのは俺だけだろうか?

不思議な感覚にとらわれていると別の場所でも騒ぎが起きていた。

ある人物が颯爽と現れたのである。

キョーコちゃんは、その人物を見て発した。


「妖精の女王さま…?」


 に続く。


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漸く登場しました!妖精の女王こと、ジュリママ!

サラ・スミスとしては出会ってるけど、ジュリエナさんとしては子供以来ですもんね。


そしてヒズリファミリー勢揃い!

次回は、ちょっと嫌なヤツも登場いたしますが…コテンパンにやられる予定です(笑)


それと、キョーコに懐いてる(?)ホワイトドラゴンちゃん。

共にブラックドラゴンも登場しましたが、この二頭にはある秘密があります。非科学的なことが度々起きてしまう設定になっております。シンギュラリティ的な?感じですかね?