突如として思い付いたお話です。キョーコとマリアちゃんがある騒動に巻き込まれるストーリーです。でも最初は、蓮目線から見たお話なっております。一応、原作寄りストーリーになっております。
⚠️「」は、日本語。『』は、英語になっております。
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映画『Route』の撮影が日本の映究スタジオに移ることになって、日本に帰国した翌日俺はミス・ジュリーウッズにお願いして事務所の駐車場に停めてある、彼女の移動美容室兼トレーラーハウスの中で黒髪に染め直して貰っていた。
因みに駐車場までは、ウィッグをかぶってバレないように慎重に移動してきた次第だ。
3日後には再び撮影が再開される。アメリカでの撮影では、少しトラブルがあったが予定通り撮影は進んだ。
「うん!上手く染められたわよ蓮ちゃん。」
「いつもありがとうございますミス…いやテンさん😊」
ミス・ジュリーウッズと言おうとしたらムスッとした顔をしたので言い直した。なんでテンの方がいいんだろうか?
「そー言えばキョーコちゃんも今日、事務所に来てるのよね?」
「ええ、来てますよ。彼女の方は琴南さんのPAだけじゃなく、日本での芸能活動再開の打ち合わせもありますからね。」
そう、キョーコちゃんは琴南さんのPAとして一緒に渡米したけれどそれはアメリカ滞在中の期間限定としていた。
日本に帰国したら、琴南さんの出番のシーンはあんまりない。アメリカでの撮影が彼女はメインで撮っていたので、日本での撮影自体が少ないとのこと。
その点も考慮して、琴南さんのオールアップまでPA活動は同じラブミー部員である天宮さんも協力してやることになったらしい。
キョーコちゃんがずっとPAをしていたら今後の芸能活動にも差し支えると社さんもタレント部主任の椹さんと、俳優部の松島主任にも相談したらしい。社長にもその事を伝えたら、仕方がないと彼女の芸能活動再開予定を早めたのである。
キョーコちゃん本人は、最後までキチンと琴南さんのPAとして活動したい!とゴネたらしいが…日本に帰国したら予定していたCMの仕事がありその撮影が早まってしまって映画の撮影の時期と被ってしまったのだ。
CM契約も済ましてしまった後なので、断れないのもあって渋々承諾したらしい。
「はは、キョーコちゃんも変わってる子よね。日本を代表する大女優を目指してるのに、裏方のPA活動を自ら申し出るなんて。」
「そういう子なんですよ。凝り性で真面目すぎるってのもありますけどね。やり始めたら最後まで納得するまでやり遂げないと済まない性格ですからね。」
そんな話をしながら、事務所のロビーに続く廊下を歩いていた。
ロビーに着くとなにやら人が騒然としており、ガヤガヤしていたのだ。
「何かしらこの人混み。」
テンさんがピョンピョンと跳び跳ねながら確認している中で、人混みの中に社さんがいるのに気付いた。
「ああ!蓮、丁度良いところに。おーい、キョーコちゃんを助けてやってくれ~~!!」
社さんが両手を広げて俺に向かって大声で呼び掛けてきたのだ。
俺にがいることに他の人達も気付いて、道を開けてくれた。
「何事ですか、この騒ぎは?キョーコちゃんがどうかしたんですか?」
「兎に角、彼らをどうにかしてくれ!周りがやめてくれって言っても止めてくれないんだよ。しかもマリアちゃんがもう興奮して変な道具出して変な呪文みたいな事まで口放ってるし😞💦」
社さんが指差す方向を見ると、俺も見知った顔があった。
それは、アメリカ人俳優兼歌手の『プリンス・セディ』こと、セドリック・D・ベネットだった。
一緒にいるのは、彼の取り巻き俳優の一人。ルートにも一緒に出演しているアメリカ人俳優の1人だ。
その取り巻き俳優が、少女の左手首を思い切り握りしめて上げていたのだ。
少女は、かなり痛そうな顔をして青ざめている。
『何をしているんだ!止めろ!!』
俺は思わず、取り巻き俳優に蹴りを入れてしまった。その時の反動からか握りしめていた右手は、少女の左手から離れたがその子も倒れそうになった為に直ぐに抱き止めて転倒は間逃れた。
『ってーな。何すんだてめー!!』
取り巻き俳優が床に倒れながら、俺にガンを飛ばしてきた。
『それはこっちのセリフだ!か弱い女の子にこんなことするなんて何を考えてるんだ!事によっては傷害で訴えることだって出来るんだぞ!』
俺は、少女を抱きしめながらソイツに言い放ってやった。
この子が直ぐに俺の想い人である、キョーコちゃんだと直ぐに気付いたからだ。
「あの、敦賀さん。私大丈夫ですから、そもそもこんな騒ぎが起きたのも私にも原因があるんだし。マリアちゃんも呪うのそこまででいいわよ。もう充分効果は出てるみたいだから。」
キョーコちゃんがそう言うと、床に倒れてる取り巻き野郎(ドンドン酷い呼び方になっていきます)に不思議な言動が現れていた。
『うがっ?何だか身体が動かないだけど~~何だこりゃあ!変な黒いもんが見えてる~~助けて~~んぎゃああああ💦😭💦』
最終的には、口から泡を吹いて失神してしまった。
その様子をセディは、冷ややかな目で見ていた。
『おい、こいつをさっさと運べ。ホテルに帰るぞ。』
近くにいた彼のボディーガードらしき人物にグズ男は、抱えられてロビーの扉から出ていった。
暫くすると、ざわついていたロビーからもホッとした雰囲気が流れ出していたのである。
「敦賀くん助かったよ。ありがとう。」
「本当に誰も手を出せなかったんだからな。」
「警備員ですら、ボディーガード達と一触即発になっちまって警察まで呼ぼうとした矢先に君が来てくれたから何とか警察騒ぎにならずには済んだけどな…。」
「本当にすまん!俺達が不甲斐ないばかりに。京子ちゃんを助けられなかった。」
「京子ちゃん、ごめんなさい。」
近くにいた社員や、所属タレント達がキョーコちゃんに対して助けることが出来ずに謝罪してきたのである。
「いいえ💦皆さん、顔を上げてください。私もこんな騒ぎを起こしてすみませんでした。それよりもマリアちゃんも大丈夫?ほっぺた赤くなってない?痛くない?」
キョーコちゃんは、マリアちゃんの前にしゃがみこみ彼女の左頬を優しく撫でていた。
良く見ると、マリアちゃんも左頬が少し赤くなっていたのだ。少し涙目にもなっている。
キョーコちゃんの左手首にもグズ男の握り締めた、痕が残っていた。
「アイツ(グズ男)、マリアちゃんがセディに声をかけたらいきなり、セディに近づくな!ってわざと脚を引っ掻けてマリアちゃんを転ばしたんだよ。そんときに顔も床にぶつけちゃったらしいんだ。
それを一緒にいたキョーコちゃんが認めたんだって。そしたら何て言ったと思う?」
社さんが他の人から聞いたと言う話を俺にしてくれた。
「事もあろうに、イメチェンしたキョーコちゃんを見たアイツがPA活動をしていたキョーコちゃんだと気付かずに、ディナーに誘ってきて断ったからあんなことしたらしいんだ。」
そう、いま俺の腕の中にいるキョーコちゃん。
いつもの栗色ショートヘア・ラブミーツナギの姿をしていない。
地毛の黒髪に戻っていた。しかも長さも違い腰丈までもあるストレートのロングヘアーになっている。最初は、ウィッグかと思っていたけどどうやら違うらしい。おそらくエクステンションで長さを足しているんだろう。
服装もいつもはカジュアルで動きやすい服装を好む彼女からすると、一変して清楚なお嬢様のような白い肩だしのレース紐付きの半袖ワンピースを着ていた。
メイクも派手すぎず、おとなしめなシンプルなメイクだがいつもより大人っぽくなっていて何処から見ても美少女。
一見すると、本当に大金持ちの深窓の令嬢のような姿になっている。
確かにその姿を見たら、琴南さんのPA活動をしていたキョーコちゃんだと気付かないだろうな。
しかもアメリカ人からすればイメチェンした彼女だと分かるのは難しいだろう。
「こんなの大丈夫ですわ、お姉さま!そんな事より駒かけてきてきたあのメリケン男達の方がいけないんですもの!見た目で判断しちゃいけないってのもよーく分かった次第ですわね。外見王子様でも、あれは中身悪魔だわ。お姉さまの事をニヤニヤした顔で見ていたんですのよ!あれは明かに雄の目よ~~イヤイヤ~~お姉さまがあんな男の手中に捕まったらと思うと、怖気がするわ~~😭!!」
マリアちゃんが目に涙を浮かべながら叫んでいると社長も騒ぎを聞き付けてロビーにへと降りてきていた。
「おいおい皆何してる、さっさと仕事に戻れ!それと…マリアお前もその大量の呪いグッズどうにかしろ。頬っぺたと手首の治療費は、俺がメリケン取り巻きグズ男(全合体(笑))から踏んだ食ってやるから安心しなさい。最上くんも医務室行ってこい!社と蓮、お前達連れてってやれ。」
社長の命令で皆解散し俺達は、キョーコちゃんとマリアちゃんを医務室に連れていくことにしたのである。
② へと続きます。
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皆様、明けましておめでとうごさいます。今年初の投稿となりました。
if storysシリーズとは違う、お話になっております。一応、原作沿いのストーリー。
作中に出てくるセディの取り巻き俳優は、本誌では日本人俳優達をディスっていたガタイのデカイ名前も分からん俳優です。
アイツ、私も大嫌いですね。日本とアメリカの芸能事情をちゃんと調べてから言えよな。
アメリカの芸能事情やシステムが、グローバルスタンダードとは言いきれんだろ。確かにアメリカスタイルのメリットもあるけれど、デメリットもあるじゃんか。
日本や台湾、中国・韓国等のアジア圏の芸能事情(システム)知らんのか?
⚠️2024.1.5修正
修正して短編ではなくカテゴライズして集中短期連載にすることにしました。