このストーリーは、原作とは違う設定や『もしも?』こんな話になっていたら?という妄想話になっている新たなストーリーです。まずは三人称視点からのifストーリーをどうぞ。

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「え!?京子さん貴方はアメリカと日本の二重国籍なんですか?」


現在、キョーコは同じラブミー部員である新人女優・琴南奏江のパーソナルアシスタント(PA)として彼女の出演する映画『Route(ルート)』の撮影しているハリウッドの某スタジオにいた。


そんな中で、撮影の合間にエグゼクティブプロデューサーである呉前プロデューサーと何となしに話をしていたのだが、そんな中でビザの話になりちゃんと取得しているかを確認してきたのである。

その話の中で、キョーコはスタッフ用の興行ビザを取得していないと言ってきて焦った所、アメリカの国籍も持ってるからビザを取得出来なかった。

代わりに、18歳未満なので労働許可証を都内のアメリカ大使館で発行して貰ったと言ってきたのである。


「すみません説明不足で。実は、私は家庭の事情で父親がいないんですけど…母が私を妊娠中に体調を崩してしまい、精神的にも少し病んでしまった事がありまして、そんな時にハワイに住む母の祖父つまり私から見ると曽祖父になるんですけど、その曽祖父が日本にいるよりハワイにいた方が少しはリフレッシュ出来るかもしれないと説得されて迎えに来て、渡米してハワイの曽祖父の家に暫く滞在していたんです。

そんな中で私は、ハワイで産まれました。物心つくまで…確か3歳になる直前までなのかな?4年近く一緒に暮らしてたらしくて曽祖父が私の子育てを手伝ってくれていたらしいです。そして母も精神的に良くなっていって仕事に復帰しようと思っていたら、お世話になっていた昔の上司さんから連絡が来て雇ってくれることになったんです。

それで日本へと私を連れて帰国しました。曽祖父は、私を引き取りたかったらしいんですけど、高齢な事とこれ以上迷惑かけたくないと言う理由で母が断って母の地元である京都に私は来ました。

なので厳密に言うと、私はハワイ産まれの京都育ち。そしてアメリカ国籍も有してるんです。出生届も、母の地元である嵐山の役場へとハワイにある日本領事館から提出しています。因みに私の本名が、片仮名なのって曽祖父が名付け親だからなんですよね。曽祖父は、日英ハーフなもんで。暫く会ってませんけど、どうしてるのかな?」


キョーコは、以前母親と対峙すると言って彼女の勤める弁護士事務所に出向いて話し合った翌日に、入院している片桐弁護士にもお見舞いに行って会っておりその時に、曽祖父の元で幼い頃は過ごしていた事を教えられたのである。

かなり幼い頃の話なので、キョーコ自身も殆ど覚えていないらしいが、以前ヒール兄妹の任務でグアムに行く際にパスポートが必要な為に母親の元に委任状を送っていた。


そして返信で来た封筒の中には、委任状だけでなく子供の頃に作ったパスポートも2冊同封(アメリカ国籍用と日本国籍用)されていたのである。簡単な手紙も備えられていた。

その内容は……


『まだ詳しい事は話せません。でも貴女は、日本産まれではないのでアメリカに行くにはパスポートは2つ必要です。この2冊は有効期限が既に切れてるので新たに申請しなさい。申請するのに保護者の委任状だけでなく、以前のも必要なので同封します。22歳になるまでに、国籍はどちらか選ばなければなりませんが、それは貴女の判断に任せます。母より。』


とこんな感じの内容であった。

キョーコは、手紙が送られてきた時その内容に驚いたらしいが取り敢えず後でタイミングを取って聞こうと思っていたのである。

それでいて先日、アメリカに渡米する前に暫くアメリカに仕事で行くことを母に連絡した時に、1ヶ月以上仕事で滞在するなら18歳未満の未成年であるキョーコは『労働許可証』が必要と教えられ、呉前プロデューサーから渡されたアメリカの映画会社のスタッフ用のビザを取得するための書類を持ってアメリカ大使館でその許可証を申請したことを話したのであった。


「はぁ…そう言うことは、ちゃんと話してください。まぁ確かにビザでなくとも労働許可証申請に必要な書類だったのが幸いしましたね。」


「そうですね。私も知らなかったので最初焦っちゃいましたよ。慌ててアメリカ大使館に電話して聞いたら、その書類でも構いませんよって言われて後日大使館に出向いて労働許可証を作って貰いました。ついでに以前グアムに行く際にもう一度作ったアメリカ国籍のパスポートもありますよ。ほらこれがそうです。」


と言って、腰につけてるショルダーバッグからキョーコは、日本とアメリカ国籍のパスポートと労働許可証を呉前Pに高々と見せてきたのである。


「ふむ…間違いなく本物の労働許可証とアメリカ国籍のパスポートですね。それ絶対に無くさないようにしてくださいね盗まれないように!……ん?あれ…?あのう京子さん…アメリカのパスポートの方に名前が、もう一つあるんですが。これってミドルネームですか?日本のパスポートには記載がありませんけど?」


それを指摘していた時に、近くにいた蓮と村雨泰来と古賀弘宗が話に食い付いてきた。


「え?京子ちゃんってアメリカ生まれなの?ミドルネームあるん?なんかカッケーじゃん!なんて名前なん?教えてよ。」


村雨泰来がグイグイと来るので、キョーコは少し焦ってしまった。


「ちょっと村雨くん、京子ちゃんが困ってるだろう。」


「そうだよあんまりプライベートな事を聞くもんじゃないよ。ましてや彼女は、俺の後輩であり同じマネージャーを持つ妹的存在なんだから、少しは自重して欲しいな。いい?」


蓮は、そう言いながらキョーコの隣にやって来て肩に手を優しく置き、少し声を低くして村雨泰来を威圧した時に、彼は何となしに誰かさんを彷彿させるような既視感を覚えたらしく、無言で頷き少し後退りをした。


「でも俺も知らなかったな。キョーコちゃんってアメリカ産まれだったんだ。それにミドルネームまであったの?でも日本のパスポートには記載してないってどう言うこと?」


今度は、社マネージャーが聞いてきた。


「ああ、それは日本の出生届にはミドルネームを入れると長くなっちゃうし1つの名前にされちゃうのと、一応将来の事も考えてファーストネームだけにしたらしいんです。所謂キラキラネーム対策だったんじゃないかな?それに二重国籍の人って、アメリカと日本での名前ってミドルネームの有り無しにしても大丈夫らしいですよ。もし私が将来、アメリカ国籍を選んだとしたらミドルネームも使用することになりますね。因みに、コレが私のミドルネームです。可愛らしいけど、私にはあまり似合わない恥ずかしい名前なんですよね😳」


そう言って、パスポートではなく『労働許可証』の方に記載された名前を皆に照れながら見せてきたのである。そこにはこう書かれていた。


『Kyoko Kanon Mogami(キョーコ・カノン・モガミ)


「次いでに言うと、カノンは『花の音』と書いて『花音』と読ませたかったらしくて曽祖父は、本当はこっちをファーストネームにしようとしたらしいです。でも母が日本人らしい方が良いとこちらを選びました。」


「へぇ…花音か、可愛いじゃないか。俺はそっちも良いと思うよ。キョーコちゃんのひいおじいさんネーミングセンスいいね。あ、あの時の…ほら新開監督が瑠璃子ちゃんと演技対決した時に、和装させた姿あったよね?あの時のあの姿に合いそうな名前じゃないかな?」


蓮が思い出したかのように、話すと他の日本人キャストやスタッフも驚いた。


「は?新開誠二監督のことですか?」


「ええ、そうですよ。蓮が瑠璃子ちゃんと出演した映画『Rindou(リンドウ)』の撮影している時に、彼女は瑠璃子ちゃんの付き人してましたからね。その時に、監督がキョーコちゃんの演技を見てみたいって言うので急遽、瑠璃子ちゃんとの演技対決が行われたんですよ。いやあ、あれは見物だったな。左足首にヒビが入ってるって言うのに、正座して茶たてのシーンを演技したんですから。カットがかかるまで蓮との掛け合いの演技して何ともない涼しげな顔してたんですよ。カットがかかると同時に気絶しちゃいましたけど。」


社マネージャーが皆の前で、瑠璃子との演技対決を思い出し頷きながら話すとその内容に誰しもが驚いていた。


「あんた…そんなことしてたの?いくらなんでも怪我してんのに良くそんな事出来たわね。」


シラーっとした顔で、呆れるように奏江までキョーコに言ってきた。


「いやぁ、あの時はね…ちょっと瑠璃子ちゃんの言動にイラつくこともあって売り言葉に買い言葉って言うか…兎も角早くデビューしたいってのもあって演技対決することにしたのよね。まぁ、結局私は、瑠璃子ちゃんの当て馬だったんだけどね👹」


般若のごとくな顔付きをして思い出し話す姿をその場にいた全員が、後退りをしたのは言うまでもない。


その後、撮影が再開されその日の撮影は終了した。

そして次の日、トレーラーハウスから出て撮影所に奏江と一緒に歩いていたところ蓮の専属美容師であるミス・ジュリーウッズに声をかけられたのである。


「はーいキョーコちゃん。おはよう。」

「あ、ミューズ様おはようございます。」

「おはようございます。」


奏江も挨拶するとミス・ジュリーウッズは、キョーコの手を取って…


「ごめんなさいね奏江ちゃん。ちょっと午前中だけキョーコちゃん借りるね後の事は、ヤッシーにお願いしてるから!」


そう言って、その場から走り去ったのである。


「え!?借りるってどー言うことよモー!!」


「ミューズ様~~何処に連れていくんですか~😵💦」


キョーコの声がその場にこだましていた…。


2 へと続く。


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久しぶりの、スキビ二次小説の更新と相成りました。

ここんところ体調もあまり良くなくて、あと本誌を読んでいて中々ストーリーが進まないなぁと、思った通りの話にもなってないし予想外れる事も多いし…


でも、もしこういう設定だったら?プロフィールが違っていたら?キョーコを渡米中に映画への撮影に出演させるには、これしかねーな…と勝手に生い立ちを捏造(笑)しました。

日本とアメリカ国籍を持つ二重国籍者なら、労働許可証申請すれば芸能活動出来ることを知り、ifストーリーでのキョーコは一応、日系アメリカ人になっております。


それにやはり冴菜さん1人だけでは子育てはかなり難しいと原作読んでいて疑問に思ったところが沢山あったので、誰か子育てを手伝っていないと矛盾を感じて、ifストーリーには原作には未だ登場しない最上家の身内を作って出すことにしました。

それがハワイに住んでいると言う設定のキョーコの曽祖父です。この話の設定では、日英ハーフと言うことにしています。

なんの仕事をしているのかは秘密です。でも実は、キョーコの職業と関係している仕事をしております。未だに現役です。



本誌(原作)でのキョーコの生い立ちって、完全に判明してないので本当に気になりますね。

もし、今後のストーリーで本当に映画への出演が決まっても日本人だとビザの関係でアメリカ滞在中には撮影に参加できませんからね。そこんところちゃんと考えてるのかな?