今回は、キョーコsideから見たお話です。 
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「敦賀さんを騙すつもりはなかったんです。言えずにここまでズルズルと引っ張ってしまって……😢」

私が坊だって何で知ってるの~~??

「謝らなくていいよ。俺だってキョーコちゃんには、トンでもない秘密を抱えて黙ってたし。騙すってよりは、さっきお祖父さんから電話が来て知ったからそんな形になったって訳だけどね。」

は?お祖父さんって……??何の事言ってるの??

「ほえ?お祖父さんって……。」

「うん。俺のお祖父さん、さっき電話がきて教えてくれた。実は、キョーコちゃんのお祖母さんって俺のお祖父さんの妹なんだって。
つまり俺の父さんと、最上先生はイトコ同士、その子供である俺達はハトコ同士になるんだよ。ったく本当にいきなり電話で説明してきたもんだから、俺もビックリした。」

はい……………………………………………………………………………………??
敦賀さんの口から出てきた、思いもよらない言葉の波。
私のお祖母さんが、敦賀さんのお祖父さんの妹?
お母さんと、敦賀さんのお父さんがイトコ??
私達がハトコ???

「ほええええええええええええΣ(Д゚;/)/!?」

頭がパニックになってしまった私。

「ごめんね💧いきなり、とんでもない事話して。でも俺も知らなかったって言うか……互いにかなり幼かったから子供の時に会っていた事を覚えてないだけだったんだよ。
それでも俺が10歳の時に会った時の事は、忘れてない。鮮明に覚えてる。

「ほえ?10歳の時って?」

敦賀さんが10歳の時に会ってる?年齢差から計算すると私が6歳の頃になるけれど……あれ?あれあれ??
その頃に親戚のお兄さんなんかに会ってるっけ?

ん?そう言えば、翌年の7歳の時に滋賀県の琵琶湖に近い所に住む遠縁のお祖母さんの家に夏休みの期間だけお世話になった事があったわね。
ショータローも一緒に行ったっけ。その時と勘違いしてるんじゃ?
そのお祖母さんのお孫さんって、敦賀さんと同じ4歳年上の男の子だったような?まさか!?あの時の、親戚のお兄さん!?
確か名前は………………ああっ思い出した!!

「カズマ!カズ兄ちゃんなの!?」
「へ?カズマって誰?」

敦賀さんが目を点にして逆に聞いてきた。あれ?違う??
でも良く見ると、何と無く面影があるような?
私は、思わずジリジリと近づいて四つん這いになって顔を思いっきりガン見。
あれ?目をよーく見てみるとコンタクトしてる?

「敦賀さん…コンタクトしてます?これなんか普通のクリアなコンタクトとは違うような…?これ、カラコン?」

「ち、ちょっとキョーコちゃん!近付きすぎ!!」

私は、気付くと敦賀さんを押し倒す形になっていて………

「ごごごごごめんなさい!!」

すぐに離れてその場に正座して、話を続けた。

「よく分かったね。そうこれカラコンだよ。普段は、黒いコンタクトしてて本来の瞳の色を隠してるんだ。待ってて今外すから。」

敦賀さんが目元に指を持っていき、両目からカラコンを外して正面を向き瞑った両目を開いた。
その目の色は、緑色をしている。光の加減で茶色ッポクも見える神秘的な瞳……。

私は、その瞳を持つ人を知っている。ううん人じゃなくて妖精だけど。

「コーンと同じ……。」

「髪も染めてる、本当は金髪なんだ。そう言えば、俺が誰だか分かるよね?」

「染めてる?金髪?でも、コーンは妖精で人間じゃない。敦賀さんは人間……ですよね?どういう事?」

「森の小川での出会い、ハンバーグ王国、魔法の石、バク転宙返り、アイスの分けあいっこ、ハンバーグ店のおままごと。椰子の実のマウイジュース、そして……グアムで俺の呪いを解いてくれた神官のキス。」

敦賀さんが、私とコーンしか知らない事を次々と言ってくる……子供の頃の記憶とグアムでの思い出が、コーンの姿が敦賀さんと重なる。

そして、私の頬に優しく両手を当てて唇にキスをしてきた。
CMの時とは違う、優しいけれども浅くもない深くもない丁度いい感じの気持ちのいいキス…。

そう、コーンがグアムで別れ際にしてくれた感触と一緒だ。私は、いつの間にか目か涙が流れていた。

「コーンなの?」
「うん…そうだよ。黙っててごめんね妖精じゃなくて人間で。本当は、日系アメリカ人なんだ。本当の名前は、久遠だよ。」

久遠?どっかで聞いたような?

「その名前、クー先生の息子さんと同じ…。まさか?」
「うん。そのまさかだよ。」

敦賀さんが私を抱き締めてさらに驚きべく話を続けた。
ハリウッド俳優、クー・ヒズリの息子であること。
親の名前で色眼鏡で見られないために素性を隠して、15歳の時に日本にやって来て俳優『敦賀蓮』として俳優活動を始めた事を。
アメリカでの子役時代に謂われもない人種差別やイジメに暴力を受けて、親のネームバリューに押されてしまっていた事や、そして親友を事故で失ってしまった事まで。

「来年アメリカで撮影が始まる映画の契約の関係で、帰国した時に過去と向き合ってきた。リックの墓参りもして、ティナにも会って何度も謝って、日本で俳優活動してることも話した。
そして心から愛している守りたい女性がいるって事も。
それを話したら、彼女言ったんだ。その女性を守りきれなかったら今度こそ許さないってね。」

「そうだったんだ。その守りたい女性って誰なんですか?」

「ここまで言って、分からないって…何処まで鈍感なんだ君は💧俺は言ったよね?グアムで、俺はキョーコちゃんを愛してるって。」

確かに言ったけれど…あれって演技だったんじゃあ?
その事を伝えると

「演技じゃないよ、本当にキョーコちゃんの事を心から愛している。ハトコならアメリカでも日本でも結婚が許される間柄だよ。俺達の身体に同じ血が流れていても構わない。一生君を守っていきたい。駄目かな?」

私は、グショグショに涙を出しまくっていて、人様に見せられない顔をしているに違いないのに敦賀さんは、私の顔をじっと見つめ笑顔で告白してきた。

「私も…好きです。敦賀さんの事……大好き❗うわ~ん!!」

遂には抱き締め合って大泣きしてしまった私だった。

17へ。

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とうとう!互いに告白、両思いになったお二人なのです!
よかったねキョーコちゃん(*^-^*)🎵
それと他にも、オリキャラでキョーコの親戚のお兄さんを何人か出す予定なのでお楽しみに待っていて下さいませ。