超美人の女帝・元正天皇(氷高内親王)
◆元明天皇譲位の詔◆
『続日本紀』より 霊亀元年九月庚辰条
一品氷高内親王は、
早く祥符に叶ひ、夙(つと)に徳育を彰せり。
天の縦(ゆる)せる寛仁、沈静婉レンにして、
華夏載佇(とま)り、
謳訟帰(おもむ)くところを知る。
【訳】『続日本紀(上)』講談社学術文庫より
一品氷高内親王は、
若いうちからめでたいめぐり合わせにあい、
早くから良い評判が世に知られている。
心ひろくあわれみ深い性質を天から授かっており、物静かで若く美しい。
天下の人々はこの内親王を戴き、
仰ぎほめたたえることを知るであろう。
天の縦せる寛仁、
沈静婉戀(ちんせいえんれい)
(慈悲深く、もの静かで美しい)