人の心は居場所で変わる



多くの社会人は立場上、「いい人」や「真面目で堅実な人」のフリをしなければならない。それによって仕事の評価が上がったり、継続的に収入が得られる。しかし、そのために奥歯に物が挟まったような日々を送っている人も少なくない。本来の自分がどんどん削られ、



「つまらない男」へと

退化していく人も

多い。








幼稚園の発表会
ステージでの合唱シーン

客席に父親がいない

「父親不在の現実の存在」を知り
泣きながら歌う姉弟


りくはさ、こんな風になるなよ。
大人が、「ここはお前の家だ」って言ったら、そこが自分の家なんだから。

そこで、楽しく暮らすことを考えればいいんだよ。

こういう奴はさ、おかあさんがいるときは「おとうさんがいない!おとうさんがいない!」って泣いて、

おとうさんがいるときは「おかあさんがいない!おかあさんがいない!」って泣くんだよ。




ChatGPT



その町にすんでから、りくの周辺に現れる動物は犬や猫にとどまらず、ときどき鹿🦌やキツネ🦊をも見かけるようになった。 


 母親の実父である育爺との散歩の途中にも、それらの動物はときどき姿を現した。


そのたびに、普段はあまり禁止事項を口にしない育爺が「彼らには近づいてはいけない」と言い、ヒトと野生動物の住み分けのマナーを説いた。


あの野生動物たちは、

これまでりくが

共に生きてきた犬たちとは


きっと

なにかが違うのだ。 


動物たちのなかでも とくに 

 象🐘が好きだったりく 


ある日の

ドキュメンタリ―番組にでてきた

象の群れ


 巨大なからだを立派な足で支え、大きな耳をなびかせながら、ながーいお鼻を揺らして歩く。


 りくの目には、 トレンチコートの長身イケメンイギリス人がパイプの煙を燻らせている姿よりも、


ずっと

粋に映っていたはずだ。


たくましい野生の像さんたちに、

ワクワク見入っている

かわいらしい盛りの幼いりく。


 


 「りくはね、赤ちゃんの頃、

象さんの群れのなかで

とても楽しく過ごしていたの。


背中に乗せてもらったり、頭の上からお鼻の滑り台をしたり、大きなお耳でトランポリンをしたり。」


赤ちゃんの頃の

ぼくラブと象さん🐘


にこにこと

 優しい笑顔で語る母親の

                     戯れ虚偽ストーリー


それは子供だまし

 

 

 世界が広がる     

                         子どもの夢を育てる

      戯れは 虚偽  感性を育む

     想像力は思いやり            情操教育    

                    

「そんなりくが、とってもかわいかったから、おかあさんね、


象さんにお願いして、

りくを

もらってきたの。」

 

ドキュメンタリー番組の

象さんの映像に釘付けになっていた

       

  3歳児の純粋な瞳



                    母親のくだらない虚偽

                    語りを聞きおえたりくの

                                        その瞳からは


大粒の涙が零れ落ちた



   そして かわいらしい声を

    絞り出してこう言った


   「ぼくぐすん

     もうすぐ



  アフリカに

  帰らなければ

      いけないの?えーん









 

「今日は、ぼくの誕生日なのに

どうして保育園にいかなければいけないの??


 天皇陛下の誕生日はお休みなのに」


 育爺が、

苦笑しながらさらりと答えた。


 「天皇陛下というのは 日本のそれぞれの時代に、一人ずつしかいないからね」


 りくは言った。 


 「ぼくだって 一人しかいないよ。」


 先日、大学が春休みに入って

帰省したりくに聞いてみた。


 「りくの誕生日は、大学はお休みなの?」 


 いゃ、

普通に行ってるよ

授業やってるからねぇ。


俺は平民だからね。 

平民だってことに、気がついたんだ。


 いつ気がついたのかはわからないけど。



つまらない大人に

なったってこと

だねぇ。