シンプルな血縁 | 空の巣の居心地



    どうしてうちには、おとうさんがいないの?


    おとうさんのおふとんも
    おちゃわんも

    おとうさんのおうちにあるでしょ。

    だから
    おとうさんは
    おとうさんのおうちにいるんだよ。


    ね、おかあさんニコ















    大人が当たり前だと考えていることも全然知らないし、興味ももっていない。


    そういう人たちにうまく伝えるのは、感覚を磨くいいトレーニングになります。

    やってみると、伝わらないものです。向こうの言っていることもよくわからない。



    どもは大人みたいに、理屈をこねくり回したり、余計な修飾語をべたべたつけたりしません。

    言葉もシンプルに発します。

    こちらを忖度(そんたく)したり手加減したりしてくれませんから、

    いい訓練になるでしょう。

    *本稿は『ものがわかるということ』(祥伝社)の一部を再編集したものです。





    「離婚したいのは、まこなんだから、離婚調停、裁判の申し立ての面倒もそれらにかかる諸費用の支払いも、一人で勝手にやってくれ。」

    「離婚したいのはまこなんだから、一人で勝手に子どもを置いて出て行って。」


    「離婚して、さらに親権もほしいなんて虫のいい話。そのうえ、養育費までもらおうなんて我儘勝手な言い分はとおらない。」