なんで、圭太の話を聞かないで

ヤフー知恵袋に聞くんだよ?


なんで、圭太のことを信じないで

ヤフー知恵袋を信じるんだよ?



なんで、

ヤフー知恵袋なんだよ!




なんでだろ?


そういうことは、やっぱり

ヤフー知恵袋に聞いてみたら



どうなるのだろう?


と、閃いた💡けれど




母親になって22年

長男と共に過ごしたのは18年程度ではあるが



初めてみるほどの

彼の苦悩の表情を前に


私は、言葉を失っていた。




この難問の突破口は、どこなのだろう。


わずかな知恵をふりしぼろうとも

出てくるのは浅漬けの知恵


そんな私は、ヤフー知恵袋には

敵いますまい。





圭太くんのメンタル 


その話をするときのお母さんは、いつにも増して

熱が込もっていた。


「だから、まこさんも、息子たちの将来だとか職業に、もっと関心をもったほうがいいよ。頭がよくたって、高校生の男子なんて子どもなんだから。まだ、手を離しちゃだめだよ。」



受験科目に数学のない法学部


「親も本人

納得しているものに対し

他人である高校教諭が口を出す。」



そのことには、強い憤りを語りながら



よその子である、長男の将来にまでも

口を出す。


その矛盾に気がつかないのが

圭太くんのお母さんであるのだが




そこに私が、憤りを感じないのは


結果的には、圭太くんのお母さんの言っていたとおりに、長男は、圭太くんと同じ高校に行き、


大学も圭太くんのお母さんのいう「将来性」のあるところに合格した。


その道の途中

アルバイトに励みすぎたり

志望校の決断が遅かったり

「長男くんにはむかない」学科を選ぶことがあったりはしたものの


圭太くんのお母さんのいうことは、いつも、とりたてて的はずれなわけではなく、なんとなく最後はそうなる。


そういう類のものであったから

なのかもしれない。




圭太くんのお母さんが

「先走る母親」であったにしろ


それは

圭太くんのお母さんの課題」であって


私やうちの息子たちにとっては、毒や害ではない。


だから、圭太くんにとっても


このお母さんの個性や面白さは魅力であり、その迫力は安心につながるものと


浅はかにも、私は

そう思おうとしていた。

ように、振り返れば思う。




そして、

「うちの旦那もそう言っている。」


圭太くんの御両親のお知り合いに、メンタルの弱さを背景にしたような、なんらかの悲しいトラブルがあったのかもしれないと、思ったこともあった。




人は誰でも


自分の過去と、過去に出会った人たちを、意識的にも無意識的にもつなげ合わせて


子どもの未来を考える。




母子関係

進学先に口を出し

就職先にも、口を出す


それは、近年あちらこちらで

かれるになる





苦悩の末に、私は

ヤフー知恵袋ではなく長男に聞いてみた。



圭太くんのお母さんは、圭太くんが

責任感のためかしらね。


周囲のトラブルを気にしすぎるような

メンタルが弱いところがあるって、心配していたの。

 




圭太のメンタル??

あの母さんが、心配していた??


圭太のメンタルが弱いなんて、

俺は一度も思ったことはねぇよ。



圭太はなぁ


あの母親と高校卒業まで

18年間も一緒にいて


ただの一度も、メンタルの不調なんて訴えたことはない!


怪我はしたことあったって、

病気ひとつしたことねぇよ。





だから


圭太のメンタルは


めちゃくちゃ強い

俺は思う。