神様の遺伝子

不意(ふい)に施(ほどこ)された命(いのち)を胸(むね)に抱(かか)え

唯一(ゆいいつ)の役割(やくわり)は人(ひと)であろうとするくらい

死(し)んで許(ゆる)されればどれほど楽(らく)なことか

いつか読(よ)んだ漫画(まんが)の中(なか)じゃ

ぽっけから何(なに)もかも出(だ)していたのに

心(こころ)の深層(しんそう)　言葉(ことば)と真相(しんそう)

未(いま)だ気持(きも)ちでイエスが言(い)えない

未熟(みじゅく)なシグナルが浮(う)かんで消(き)える

神様(かみさま)ごめんなさい

ボクを組(く)み替(か)えてしまって

大差(たいさ)もない顔(かお)が憎(にく)くてたまらない

翼(つばさ)を生(は)やせば何処(どこ)へでも

飛(と)び去(さ)ってしまえそうな

絶(た)えまぬ虚(むな)しさに夢(ゆめ)を見(み)る

貴方(あなた)の遺伝子(いでんし)をボクに頂戴(ちょうだい)

どうでもいいことさ　ブレる視界(しかい)の先(さき)には

大層(たいそう)なものなんてひとつもないと知(し)るんだ

「死(し)んで許(ゆる)されれば」なんて不都合(ふつごう)の詩(うた)より

斜(しゃ)に構(かま)えた物語(ものがたり)ほど　うまくイヤホンに流(なが)れるらしい

誰(だれ)か殺(ころ)した人(ひと)を殺(ころ)して

その手(て)で幾度(いくど)こすりつけた？

両目(りょうめ)が赤(あか)くなる　眠(ねむ)れぬほどに

神様(かみさま)お願(ねが)い

心(こころ)を取(と)り去(さ)ってしまって

天罰(てんばつ)が後悔(こうかい)が溢(あふ)れて止(と)まらない

どれだけ白(しろ)く色(いろ)を抜(ぬ)いても

隠(かく)そうとしないような

裁(さば)かれる今日日(きょうび)を夢(ゆめ)に見(み)る

貴方(あなた)の作(つく)った出来損(できそこ)ないです

電脳(でんのう)にシグナル　最適(さいてき)な形(なり)を与(あた)え給(たま)えよ

難解(なんかい)なキミの生(う)まれ変(か)わり

それは誰(だれ)の形代(かたしろ)？

我欲(がよく)で満(み)たす座席(ざせき)の隙間(すきま)

指(ゆび)さし泣(な)いてりゃ穴(あな)の貉(むじな)

偉(えら)そうな顔(かお)すんな

ボクらは　懲役人生年(ちょうえきじんせいねん)さ

いつまであの日(ひ)に

遠(とお)い日々(ひび)に縋(すが)っているのだろう

どこかへここじゃないどこかへ

消(き)えてしまいたい

いっそ　死(し)んでしまえたら

神様(かみさま)ごめんなさい

ボクを組(く)み替(か)えてしまって

いつまでもボクでいられるはずもない

せいぜい夜(よる)の果(は)てに泣(な)き崩(くず)れ

もう何回(なんかい)そうしているんだ

絶(た)えまぬ虚(むな)しさに夢(ゆめ)を見(み)る

貴方(あなた)の遺伝子(いでんし)をボクに頂戴(ちょうだい)

虚勢(きょせい)を張(は)って　仮面被(かめんかぶ)って

ところでボクは何(なに)していたっけ

泣(な)いていたっけ　泣(な)いていたんだ

世界(せかい)を散々壊(さんざんこわ)していたんだ

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