ナンシー関のいた17年のドラマの感想。
すごく良かったです。
ナンシーファンにグッと刺さる、素敵な内容でした。
(デーブ・スペクターの件除いて)
まだ新人編集者だったいとうせいこう氏がナンシーさんの才能を見抜いて仕事を依頼した。
そして、リリー・フランキー氏との交流。
リリー氏は、かねてより文筆家・アーティストとしてナンシー関の大ファンで、とても尊敬していたという。
ナンシーさんの亡くなった翌日は、リリーさんとのいつもの対談の予定があったそう。
その日は締め切りが2件あったのに亡くなってしまい、責任感の強いナンシーさんは悔しかったろう。
連載は10本抱えていたそう。
最初、ナンシー役も妹役も誰かわからなくて、だけど妹役がやたら津軽なまりが上手で、わ〜この女優さんすごい!ちゃんとクセとらえてる珍しい!!って感心したら、新山千春だった。(青森出身)
ちょっと雑談だけど、どんなドラマ観ても青森弁はほとんど「違う違うそうじゃない!」なのだ。
だいたい、山形や福島弁のイントネーションになってる。
いわゆるズーズー弁。
ナンシー演じる安藤なつも「わだす」と自分のこと言ってたけど、青森はわだすなんて言わない。
いつもドラマの青森人の会話見ては、全くなってなくてモヤモヤするんですよね〜
だから千春ちゃんの演技はもうスカッとした(笑)
超カタルシス!!
「お姉ちゃん」はおねえちゃんではない。
「おねちゃん」
なのです
ちなみに同じ青森県でも私の住むところはまた全然イントネーションが違います。
売れっ子になったナンシーさんの著書をご両親が読んで
「芸能人の悪口を書くのは止めなさい。ファンが多いから刺されたらどうするの?」
と、いかにも田舎の親がしそうな心配。
本が売れてるってすごいことなのに、それよりも娘の身を案じる。いや、田舎ならではの世間体も、かな。
価値観が相容れない仕事を理解されないもどかしさ、仕事にプライドを持ってはいても、両親に心配をかけてしまっているという、成功の裏側で葛藤や気苦労を抱えていたのね。
でもナンシーは常にナンシーだった。
周りがどうでも自分の見えるものを信じて文章にした。 実にウィットに富んだ表現力で。
「思い出の反芻は目減りのしにくい娯楽だ」
とか、最高!!
その言葉のセンス!!
「徹子の部屋」評も最高だった
ドラマの最後に、TVの前でドラマを見終わったナンシーが感想を言う。
NHK BSプレミアム…
プレミアムって何だ?
それはそうと、ドキュメンタリードラマ
結局お涙頂戴ってどうなのよ。
保険かけてどうする。
うんうん、天国で言ってそう。
ドラマだけど、生前のナンシーさんを重ねながら見るからかどのシーンもとてもリアルで、妹さんが眠るお姉ちゃんに紅を差してあげるシーン、横断歩道で空を見上げてナンシーさんに語りかけるシーンは本気で泣けました。
優しい妹さんをすごーく好演してた新山千春ちゃん。
安藤なつさんの演技も素晴らしかったです!
だけど、ドラマを見てやっぱり生きてて欲しかったと改めて思う。
いとうせいこうさんも言ってたけど、彼女を知る全ての人の総意だと…
ほんとに、残念です。
そして、いたずらにリリーフランキーを見てしまったから、アニメのおでんくんが見たくなって、久しぶりに続けて見ちゃいました〜
おでんくんの世界観もまた哲学的なのよね。
あえて分類するなら、ちいかわと同じ属性かも。
どちらも可愛い