ピカソ | 美術の小話

美術の小話

好きな画家、作品について。



パブロ•ピカソ!

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名前を聞くだけで芸術の塊のようなイメージを抱く方が多いのではないでしょうか。


そして落書きのような絵を描くから、その美の基準がわからない‼︎


そう思って美術鑑賞から遠ざく人も多いと思います。


まず、なぜピカソが天才と言われているか説明しやすい絵があるのでご紹介します。



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この絵はピカソが14歳の時に描いたものです。
このデッサン力と重厚な色彩は同世代では突出した存在でした。

僕がアホみたいに教科書の端に落書きしていた頃…
ピカソはすでにクラシックな美術技法を自分のものにしていました。


そして僕がピカソが好きな理由は、年代によってガラッと作風を変化させる、変幻自在なやり方に魅力を感じます。

特に好きな時代はピカソが20代前半の頃に描いていた「青の時代」と呼ばれるものです。


ピカソはこの時期に物乞いや売春婦、社会の底辺に押し込められた弱者たちに向けた視線を感傷的に描き出しています。

このモチーフに移っていった背景には親友カサヘマスがピストルで自殺した事が大きな要因だといわれています。


暗く深みのある青が塗られた世界

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偉大な芸術家ピカソ!

しかし…彼も若い時は様々なことに矛盾を感じ

焦燥感や孤独を抱きながらキャンバスに向かっていました。

一度、美術館で青の時代に描かれた作品を鑑賞する事ができましたが、
その醸し出す雰囲気に圧倒され…動けませんでしたが…
心地よく、長い時間ベンチに腰かけ鑑賞しました。


その後は、バラの時代やキュビスムの時代を経て、よく教科書に載っている
「ゲルニカ」などを制作していくわけですが

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ピカソ自身

鑑賞する人によって感じ方はそれぞれでいい
と言うように鑑賞する側に評価を委ねています

解釈が難しい絵も多いのですが、その位
人間とは複雑なもの

そう伝えているようにも感じます


そして芸術家は貧乏!というイメージが強いですが、ピカソは生きている時にすでに成功して、巨額な財産を所有していました


それは彼が天才と言われるもう一つの理由

自分を売り込むことが物凄くうまかったのです。

情に厚く、売れない画家仲間にも自分がいいと感じたらどこまでも後押しして励ましました。
夜は社交界にくりだし交流を広げ、着実に自分を宣伝していました。

あのココ•シャネルがピカソについて

金縛りにあったみたいに、動けなくなるの、その強さに目が合わせられない
と言っています。
 

とても社交的で人間味のある人物だったと思います


今では考えられませんがピカソの死後
2人の元カノが後を追うように自殺するほど…

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どんなに成功しようが、どんなに有名になろうが

ピカソは死ぬまでアトリエに保管していた絵があります

それは冒頭にでてきた、親友カサヘマスの肖像画でした


なんでそうしたかは誰にもわかりませんが


最後にピカソの発言を一つご紹介


芸術は

悲しみと苦しみから生まれる。

わたしは立ち止まりはしない