午前4時に出発した僕が目指したとりあえずの目標は、国道
6号線(水戸街道)である。この6号線を辿れば、なんと仙台
まで行き着くことが出来る。何日間かはこの6号線と付き合う
ことになるだろう。
練馬からなるべく交通量の少ない道路を選んで6号線を目指
すとなれば、まず川越街道で板橋付近まで、環状七号線で葛
飾まで進み、そこから6号線に入るのがベストに思えた。
真夜中の道路はまだ交通量が少なく、車道を走る事が出来る。
15キロ近い荷物を背負って走っていく訳だが、一度漕ぎ出して
しまえばあまり重さを感じる事は無かった。ただ、歩道を走るの
は苦痛であった。小さな段差を降りるたび登るたび、荷物が浮
き自転車が揺さぶられる。
何より不安だったのが、リアキャリーが壊れないかという事だっ
た。僕のキャリーの積載量は10キロなのに、載せている荷物
は15キロ。キャリーが軋んだ音を立てるたび、後ろを振り返っ
て無事を確かめた。
順調に走り続け2時間も経つと、利根川を渡る大きな橋に差し
掛かった。
遂に利根川まで来たか!
という感慨があった。メーターを見ると、我が家から40キロの
距離である。一度のサイクリングで40キロの距離を走るのは
初めてだ。しかもまだまだ余裕がある。
これは何とかなるかもしれないな・・・・・、という気持ちがこの
時初めて生まれた。朝日がキラキラ利根川に反射して綺麗
だ。土曜という事もあってか、広大な河原では朝っぱらから
ゴルフ客が打ちっぱなしを楽しんでいる。
吹き抜ける風が気持ち良い・・・・・・。
出かけて僅か2時間だが、僕はこの旅を楽しみ始めていた。



