
幻と対峙し続ける母【実母】
母は保育士歴ウン十年のベテラン保育士だ。
何十年も子供だけを相手にしてきた母は、夢見がちで世間知らずだった。
そのうえ若い頃から小説を書くのがライフワークで、常に妄想の世界に入り浸っている事に自分でも気づいていなかった。
私は地に足がつかない母を冷めた目で見ていた。
何度か貰った事がある私への手紙も恐ろしいほどのポエム調で、小説を書く事の延長。
少女漫画か何かですか?みたいな自分に酔った言い回しで、私には何も伝わって来なかった。
今考えれば、愛情だったのだと思う。
母はそれを「伝えたい」ばかりが暴走して、娘の言葉や思いを「受け取る」事を一切しなかった。
母自身は無自覚だが、その両方のバランスをとる事が出来ない人だった。
もっと言うと、母の中には「受け取って」「返す」という価値観がなく、また「受け取りやすいところに投げる」事もできず、私はいつでも後ろから一方的に千本ノックされているような感覚だった。
死角から飛んでくる1000個のボールが常に私の足元を邪魔してくるから、私は母の愛情を拒絶した。
愛情って、伝わらなければ無意味なのかな。
母は今も昔も独りよがりなまま。
母の目に映っているのは、母が妄想世界の中に勝手に取り込んだ幻の誰か。
それが私じゃない事には、気づかない。
↓毒両親と毒娘エピソード