東京都の浸水対策(練馬区内)について | 東京都議会議員村松一希(練馬区)

東京都の浸水対策(練馬区内)について

これまで練馬区内の浸水対策強化について要望をしてきました。
豪雨時に区内では石神井川沿いや白子川沿い、田柄川沿いなど多くの地域で浸水被害がありました。

 

近年の練馬区内浸水被害の抜粋です。

 

都の浸水対策で整備効果が高いものとして大きくは3つあります。

一つは河川の護岸整備と河床掘削。もう一つは河川の溢水(いっすい)を防ぐ調節池整備。そして下水道管の増強です。

道路上の雨水は下水道管を通って、下水処理施設(水再生センター)へ流れて処理されますが、処理しきれない水は川へ放流されます。下水道管が溢れて浸水被害が起こる場合と河川が溢れて浸水被害とがあります。例えば下水道管を太くして、河川に流れるようにしても、河川が細く浅ければ、河川が溢れてしまいます。同時に整備していくことが重要です。

 

水再生センターの仕組み(水道局HPより

 

水害ハザードマップ抜粋 石神井川西部

 

水害ハザードマップ抜粋 白子川流域

 

水害ハザードマップ 浸水深の目安

 

河川の整備は石神井川、白子川ともに行われております。下流部から徐々に行われてきており、現在は関越インター付近(白子川)と上石神井駅付近(石神井川)を整備中です。

豪雨時に一時的に水を溜める調節池は以下が稼働中のものと整備中や計画しているものがあります。
この整備によって、時間75㎜の集中豪雨にも対応できると想定されています。

調節池
<石神井川>
富士見池調節池(練馬区武蔵関公園地下、33,800m3)
南町調節池(西東京市柳沢児童広場12,000m3)
向台調節池(西東京市向台運動場81,000m3)
芝久保調節池(西東京市芝久保運動場11,000m3)
整備中
・城北中央公園調節池250,000m3
・神田川・環状七号線地下調節池540,000m3
・石神井川上流第一調節池(仮称)300,000m3
今後さらに上流部の西東京市内に4か所整備が必要
<白子川>
比丘尼橋(下流)調節池212,000m3
白子川地下調節池212,000m3
比丘尼橋(上流)調節池34,400m3 今後さらに3か所整備が必要

下水道管の増強として現在整備中のものは以下となります。
・第二田柄川幹線(雨水を石神井川へ放流)令和3年度完成予定
・大泉中幹線(大泉町4丁目~6丁目、大泉学園等1丁目と4丁目付近の雨水を白子川へ)
 令和4年6月までに実施設計が終わり工事が始まります。完成時期は未定。
・白子川一号幹線(大泉学園町2丁目、西大泉2~3丁目、5丁目付近の雨水を白子川へ)
・南大泉1~4丁目付近の雨水を暫定貯留し晴天時にポンプでくみ上げ下水処理していますが、白子川の整備が終われば直接流せるようにする予定です。


グリーンインフラについて
 これまで大きな整備効果のある、河川整備や調節池整備など記述致しましたが、もう一つ流域対策という整備も推進しています。これは主に庭や公園などで、地面にしみこませて、河川への流入を減らすための施策です。さらに一歩進めて道路脇の雨水桝に浸透式を取り入れられないかと要望しています。また緑を増やすことによって緑比率も上げ、景観にも環境にも良いグリーンインフラの考え方を導入するべきと要望しています。
 

 

今後も浸水対策として、費用対効果、景観、環境も考慮に入れながら推進していきます。