第5章「無償の愛」

じゅんちゃんは,今日も荒れていた。

昨年の8月から無職。

peleをサポートするからと仕事を辞めたあの日からだ。

peleをサポートすると言っていたあの言葉は嘘でpeleの人脈を使って俺が動かすという卑劣な作戦によってpeleから梯子を外されてしまったじゅんちゃん。

俺様体質で生きて来た潤ちゃんだったけど,ただ周りにサポートされて良い時代を生きて来ただけだったのだ。

自分を解る時が来た。

だから,今は日々もがいている。

peleは,じゅんちゃんにこう言った。

もう,前の人生を忘れて2回目の人生を新しい氣持ちで生きたらと。

じたばたじたばた過去に縋りひたすらお酒を飲み続け,死にたいけど,死ねないと毎日狂うように生活している彼がそこに居た。

人間には,寿命がありそんな自分勝手な思いでは中々死ぬ事も出来ない。



peleは,無償の愛で彼をただ見守っていた。いつか氣付いて前を向いて生きて行けるように。

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