言霊のパワーおそるべし


雅紀の願い通り

39日を過ぎた頃には、常連客も新規の客も

気軽に店に入れるようになり、

cafeカイトに再び活気が戻った


もちろん雅紀もエプロンを閉め、

向日葵の笑顔と挽き立てのコーヒー香りで

訪れた客の心を癒していた










2階のアトリエで絵を描いていた智


喉が渇き、麦茶でも飲もうと店へと降りると

突然店の電話が鳴った


こんな夜中に?


躊躇したものの、仕入れ先からの緊急の連絡だったら大変だと思い、受話器を取る




智「……雅紀ですか?いますが…。はい…はい…

少々お待ちください」



智は受話器を置くと

雅紀の部屋へ走り、ドアを叩く


智「まぁちゃん!起きてる⁈」


「・・うしたの?」


眠をこすりこすりドアから顔を出した雅紀



智「電話だよ」


「…こんな遅くに?誰から?」



智「…北海道から」


「北海道…??え?え?なんで??」



ピンとこない雅紀だが

智に手を引かれ店へと降りた





受話器を取り、その顔色が変わる





「……はい……はい、、そうですか……」



低く凍りついた声



「……自分には関係ないなので…もう、かけてこないでください。失礼します」




静かに沈められた受話器




智「…まぁちゃん?」


『雅紀…?』




振り向くと後ろには

心配そうに翔が立っていた







つづく……