潤くんが大方の家事をしてくれるおかげで
ゆとりをもってショーンと向き合う時間が増えた
遺伝子操作で通常のスピードより3倍の速さで成長してゆくショーン
半年で
ショーンは歩けるようになり
一歳を迎えた頃には
会話ができるまでに成長していた
今は何にでも興味があり
今は動物図鑑が特にお気に入りで
毎日質問攻めされる
「ねぇ、マーさん。どうしてラクダはコブが
ひとつのとふたつのがあるの?」
「えぇ〜とそれはねぇ、、」
オレはスマホで検索しながらタジタジ
「ショーン。たまにはお庭で遊んでみない?」
「なんのあそびしますか?
しゃぼんだまあそびにしますか?」
「ショーン。シャボン玉あそび知ってるの?」
「はい。テレビでみました」
🫧
「ふぅ〜としてごらん。シャボン玉できるから」
「ふっ」パシャ
「ゆっくり優しくふぅ〜だよ?ふぅ〜」
「ふっふ」パシャ
「ん〜まだちょっと難しいかな?こっちのクルクル回して作るシャボン玉にする?」
「ん!まっまだ!できるの!ふうっ、する!」
最初は上手にシャボン玉を膨らますことができなかったショーン
だけどコツを掴んでからは、綺麗にたくさん飛ばすことができた 🫧🫧🫧
ご両親曰く
幼い頃からお口が達者で負けず嫌いだったという翔ちゃん
その遺伝子から造られたショーンもまた
同じようにお口も達者で負けず嫌いで
賢い子だった
毎日通う研究所では
検査を受けながら脳のトレーニングをし
事前に収集した情報や知識をショーンの成長に合わせAIが学習させてゆく
研究所から帰ってきたら
ショーンは疲れきってグッタリ
それもそのはず
相当な負担がこの小さな体と脳にかかってるのだから…
湯船につかり
眠ってしまったショーンを抱きしめ
「ゴメンね…」
懺悔した
つづく……