オレが翔ちゃん(マネージャー)に
恋心を抱いていたのを
潤くん(スタイリスト)にはお見通しだった
「ど// どどどどどうしてわかったの?//」
「職業柄、観察力が鍛えられてますから」
「引かない?」
「何故?」
「だって相手は男だよ?」
「んなの、この業界じゃ珍しくないし。
むしろ俺もそっち寄り」
「え?そ…なの?」
「だよ。翔さん、俺のドストライクだったから、この仕事(専属スタイリスト)引き受けたようなもんだもん」
「うそっ…じゃぁ…ライバルだ」
そう言っていたのに潤くんは
その日以来オレの恋を応援してくれるようになった
理由は
翔ちゃんは外見がタイプなだけで
中身はオレの方がタイプだったから、だと
・。・゜゜・゜・。・*:.。.:*・゜
潤くんにカットしてもらった髪を鏡で見ながら
そんなことを思い出し
懐かしんでいたら
眠っていたはずのショーンがまた泣き出した
「ごめんねぇ〜起きちゃったねぇ〜オムツかなぁ?」
急いで駆け寄りオムツの中をのぞいていたら
後ろから潤くんがきて
と言ってくれ
「え…あ、うん。ありがとう」
お言葉に甘えることにした
・
・
そして翌日
ショーンを潤くんにお願いし
オレは一人、翔ちゃんが眠る病室へ
ガラスケース越しの面会
指一本触れることはできないけど
「翔ちゃん 逢いにきたよ」
ガラスに額をつけながら
静かに眠り続ける翔ちゃんに色々話し聞かせた
「・・・ねぇねぇ、翔ちゃん覚えてる?」
「オレが潤くんとサシ飲みしようって誘った居酒屋に…」
「なぜか翔ちゃんが先にテーブルについていたよね? あれ超ビックリしたなぁ。心臓止まるかと思ったもん」
つづく……