プレゼン用の原稿も何とか形になった


「よし!これでいけそうだね」


パソコンを閉じ、時計をみたら

9時を回る頃だった



「じゃあオレ、帰るね。明日のプレゼン頑張ってね」



そう言ってカバンを手に立ちあがろうとしたら




沖「嗚呼ああ"〜相葉さんっ」


沖くんが物凄い力で袖にすがってきた



沖「待って下さいよ!まだ発表の練習がっ…」




えっ…でも

会社はこの後ワックスがけの清掃が入るから

帰宅するようにって、守衛のおじさんに言われて

これ以上は残業できない



「練習は家でもできるよね?」


沖「はい!だから付き合ってください」



「いや、でもねオレこれから…」


沖「僕のうち(家)がアレだったら、相葉さんち(家)で、、」



いやいやいや

それは無理!絶対無理!!


翔ちゃんと暮らしてるのは会社には秘密だし

何より

話しがあるってオレの帰りを待ってるのに

もしこれで他人を連れ帰っでもしたら

翔ちゃんの逆鱗に触れるのは火を見るより明らか



「会社の近くにカラオケボックスあったよね?そこでちょっとの時間なら。。」


沖「ダメですよっ、、会社の命運がかかった大事なプロジェクトの内容がもしも外部に漏れたら、、僕たちクビですよぉ」


「ならどうしたら…」


沖「僕んち、で1時間!ぃや、30分だけでいいので練習に付き合ってください!!」



土下座する勢いの沖くん


そこまで頼られたら

断るのも可哀想で



「よし、じゃ、30分!集中して練習しよう」


根負けして、、ついOKしてしまった




この時オレは

翔ちゃんから突き付けられる現実を

ほんの少しだけ先延ばしできた、と


どこかホッとしていた





だから


きっと天罰がくだったんだね、、、



そんなズルい気持ちで

翔ちゃんから逃げようとしたから














つづく……





臆病になっちゃうよね、、