終わったぁぁ…

プロジェクトチームでの仕事を終え
営業企画課の部長に挨拶を済ませ
借りていたデスクの上を片付ける




ふぅぅぅぅぅ〜


自分にできることは全力でやった…



明日からはやっと自分の課へ戻れる



なのに


こうも気が重いのは



避けていた現実と向き合わなきゃならないから



帰ったら翔ちゃんからの話が待っている










今の俺にとって

それは魔界へ堕とされに行くみたいなもの









往生際悪く
なかなか立ち上がれずにいると

慌てた様子で沖くんがオレの名前を読んで
デスクまで走ってきた


「どうしたの?そんなに慌てて」

沖「相葉さん!大変なんです!僕…僕…っ…
ゴホゴホ…ゴホッ…」

「ちょちょっと、、これでも飲んで落ち着いて!」

一口も口づけずにいた水筒のお茶を
コップに注いで沖くんの手に渡す

そのお茶を一気飲みした沖くんに
今度は深呼吸を3回させてから
もう一度何があったかを聞いた


するとその話の内容は
沖くんの口から明日のプレゼンの発表を
予定していた先輩(米田)が急病で倒れたため
急遽自分が代わりにすることになった、
というものだった



「米田さん大丈夫なの⁈」

沖「はい。過労で。2、3日入院して安静にしていれば退院できるらしいです」

「そっか。。良かった」

沖「ぜんぜん良くないですよぉ。だって僕が先輩の代わりなんですよ⁈」

「大抜擢じゃん。沖くんならできる!頑張って」

沖「そんな簡単に言わないでください。
発表原稿だって今から作らなきゃなんないし…
人前でプレゼンするのもはじめてなんですから」

「ゴメン、、」


沖「ゴメンと思うなら手伝ってください!」








「あ…でもオレ今夜用事が…」


沖「相葉さんがここ(営業企画課)での仕事今日までだって知ってます…。知った上で一生のお願いです!どうか力を貸してください」



オレも助っ人とはいえ
このプロジェクトには責任持って参加してきた身

ここまで頭を下げ、頼りにさられたら


「ぅ…うん。分かったよ。オレで良かったら」

沖「ありがとうございます!相葉さん!!」



オレは翔ちゃんに
〝今夜は遅くなります〟とだけメールをし
スマホをカバンにしまった





つづく……




聞きたくない話は先延ばしできたのは
良かった?🤔🤔🤔