結局これといった良い言い訳も浮かばず
・・・
重い足取りで帰宅し玄関の扉を開ける
すると音を聞きつけたのか
マサキがリビングからスッ飛んでくる勢いで走ってきた
「ぉぉぉかえりっ…翔ちゃん…っ…」
『た…ただいま』
「翔ちゃんっ…あのね?」
もうこうなれば下手な言い訳はやめよう
伝えられる範囲で簡潔に伝えるしかない
『今朝のアレ…の、ことなんだが』
「・・そのことなんだけどね、、オレ酔っ払って本当はほとんど記憶ないんだ…」
『トイレで吐いていたのは?』
「それは。。覚えてる。。」
『その後お前は自分の部屋に戻ったんだけど
覗いた時には布団の上でぶっ倒れてて、、
勝手に部屋に入ったのはゴメン。謝る。
かなり顔色が悪かったもんだから気になって…』
「ううん。心配して様子見にきてくれたんだよね。ありがとう」
ありがとう…か
『・・で、汗で濡れた服のままじゃ風邪引くと思って着替えさせようとしたら体が異常に冷えてて、布団かけるくらいじゃあったまんねぇと思って、それで…』
「人肌であっためてくれたの?」
『嗚呼…』
マサキの体内にプラスの力を注ぐのに
衣服を着たままだと加減が分からず
内臓まで焦がしかねないから…
なんて
俺が人間だと信じてるマサキには言えない
胸に手を当て
心底ホッとしたように溜息をついたと思ったら、
今度は複雑そうに眉をひそめた
当然の反応だろう
いくら冷えた体を温めるためとは言え
パンツまで脱ぐ必要ないだろう…
そう思われて当然
『すまなかった。。不快な思いさせちまって』
もっと他に方法はなかったのかと
責められたっておかしくない
なのに…
お前ときたら
「何もなかったのか… 」
と。。
さも残念なように呟いた
それって一体…
どういうことなのでしょうか?
ゼウス様
つづく……
それって
そういうこと…よね?