F男の病的希求日記 「生きることとみつけたり!」 -123ページ目

ストレスとトラウマの違い。


ストレス反応とトラウマ反応の最も大きな違いは、簡単に言えば「心に深く刻まれたかどうか」「傷跡が残るかどうか」だ。


ストレス反応よりトラウマ反応の方が重症で、目安としては以下のような違いがみられる。

(1)ストレス反応
a. ストレスの原因がなくなり、安全な状況になれば症状はなくなる
b. 原因の言語化および感情の再体験にそれほど困難さはみられない
c. 身体症状や気分の落ち込み、苦悩がみられる

(2)トラウマ反応
a. 安全な状況になっても、過酷な想起によって症状がなくならない(侵入体験)
b. 原因の言語化に困難さが伴い、感情の再体験はコントロールが不可能(回避・麻痺)
c. 些細な刺激に驚愕したり、異常に知覚が過敏になる(過覚醒)

ついでに、「PTSD」、「急性ストレス反応または急性ストレス障害」、「適応障害」についても区別しておく。

「PTSD」は、(2)の状態が見られる場合にしか診断名がつけられることはないが、「急性ストレス反応」または「急性ストレス障害」という診断名は、(1)でも(2)でもつけられることがある。


ストレス環境のもとで一時的に症状が出現したという意味で用いられる場合は(1)の状態に当たるが、命に関わるような大きな出来事の直後に、PTSDと同じような症状が見られることもあり、その場合は(2)の意味で用いられる。

似たようなところで、「適応障害」はもっと混乱していてわかりづらい。


適応障害はDSMでは独立して「適応障害」という分類があるが、ICDではPTSD等と同じく「ストレス関連障害」の中に含まれているといった違いがある(なんでかは知らないのだ)。


一般に広く浸透した適応障害という言葉は前者の意味で、「抑うつ症状や身体症状等が出て、家事、学業、職業等の社会生活に支障が出ている状態」といった感じで、比較的軽症のように思われている。


おそらく内科や心療内科で言われる適応障害はこちらの方。


一方、一般的に広まっている概念とは異なり、精神科ではPTSDを軸としてトラウマを中心として捉える適応障害もある。


例えば、原因が災害や事故等といった衝撃的かつ致命的な出来事ではないが、いじめ被害等、長期に渡ってストレスを受け続けているような場合に、慢性的に(2)のような状態が出現することがある。


その場合は、比較的重症として考えられる適応障害と言えるわけ。