HOT STAFF | AREA73 MY NEXT THIRTY YEARS

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1973年出現、船長、だけど今は陸での仕事。
海に戻りたい坊主おやじの出来事、気になる事。

港に停泊している時間って基本的には荷役をしている時間で、それが終われば追い出されるようにして、港から出なければならないんです。

今いるのはペルシャ湾の港。

このペルシャ湾の港達、なかなか厄介で。

 

昨日アップした着岸作業に緊張すると触れましたが、この水先案内人を乗せるまでがかなり時間設定が曖昧で。

 

ボクら船側は何時に到着出来るかを連絡しるんです、港側に。

大抵の国、港ではその時間に入港や着岸が出来ない見込みであれば、他の停泊している船が出港するまで待たされるんです。

ただ、事前にある程度知らされているので広い海域で速力を調整したり、キョリで調整したりできるんです。

それが通常の港。

でも、ペルシャ湾に港達はコチラが伝えた時間に対してあまり拒否するコトなく、その時間で大丈夫だと言うんです。

 

こう書くと一見ペルシャ湾の港達の方がイイんじゃんですがって感じですが、そうじゃないんです。

 

要は計画が立っていないから、取り敢えず来いってコトなんです。

 

ボクら港近くまで辿り着き、連絡を入れると、「そこで待て。」と言われるんですよ。

 

いやいや、こんな港の側で船も多く、漁船や内航の小さな船が多く行き来するトコで待てないから。

 

錨泊するにも同じように待たされている船が沢山居り、後からなんて錨を下ろすトコもない。

たとえ空いていても後からくる船が近くに錨を下ろされたらコチラとしては非常に困りもの。

 

かと言って離れるワケにもいかず…。

 

コレって岸壁に着岸している船の荷役がいつ終わるか分からないので、それを待つしかないってコトなんです。

 

いや、フツーの港は荷役の計画がしっかりと立っているので、トラブルなどがなければ、大体計画通り終わるんですよ。

その計画があり、だから事前に連絡をくれて、船が水先案内人を乗せる時間をきちんと伝えてきてくれているんです。

だから待たされるコトがあっても、広い海域で待つコトができるんです。

 

でもこのペルシャ湾の港達、そんな計画もあってないようなモノ。

だから非常に港に近いとこまで行った後に待たされるんです。

 

更に港側が「もう直ぐ停泊船が出るから、更に近づいて来い」というので近いていくと、急に「そこで待て‼︎」と再度連絡。

 

いや〜ホント、こんなトコで待てないからッてトコで止まれって言われるワケで。

 

船側は総員で入港準備、作業にあたっているのに5、6時間、急に待たされるなんて当たり前な感じ。

ただ、いち「来い!」と言われるか分からないので、その状況で待機するしかなく。

 

今回も今の港に入るのに7時間くらい急に待たされ、その間エンジンを微速にしたり、止めたりを繰り返してなんとか待機してから、ようやく呼ばれて入港、着岸。

で、入港した後荷役が始まったんですが…。

当初聞いていたのは荷役時間は24時間。

なのに既に36時間以上停泊しています。

今までの荷役のスピードではまだ12時間以上掛かる計算になりますから、48時間掛かるコトに。

それでもホントに終わるんだろうか?

 

日本の港なら18時間程々にで終わる量なんですが。

 

さて、いつ出港できるのか?

因みに外気温は42℃です。

船の中の冷房も効かないくなって来ており、船の中も暑くなってきています。

 

まぁ、こんだけ暑かったら、荷役する港側に作業員も動けないですからね、暑すぎて。

Donna Summer 「Hot Staff」1989年。

ディスコクイーンと呼ばれる所以の曲ですね。

〝Hot Staff〟をどう解釈するかは聴き手次第って感じですが、かなり際どい歌詞ですね。

今夜相手してくれるオトコはいないかしら。

1000人以上に電話したけど。

誰か相手してくれるオトコはいないかしら。

一人きりで夜を過ごしたくないの。

熱いモノが必要なの…と。

 

HotはHotでも、気温が高すぎて…は困ります。

今ボク達にはCold Staffがいるかな。