傾斜計 | AREA73 MY NEXT THIRTY YEARS

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1973年出現、船長、だけど今は陸での仕事。
海に戻りたい坊主おやじの出来事、気になる事。

今の船の船長の部屋、以前に紹介した「昭和」な感じの家具や内装ではないのですが、あるモノがないんですよね。


それは『CLINOMETER』コト、傾斜計。

コレは以前の船での傾斜計。

更に昨年末夏にはこんな感じで傾斜計をアップしていますが、

今の船長室に無い⁉︎


平穏な航海の時には気にもしないのですが、今回昨年11月の末にこの船に乗り航海を始めましたが、生憎の気象・海象により船は揺らされる日々。

となると、自室にいても気になるワケですよ。

たまに大きな揺れ、傾斜が来たら、「今どれくらい傾いたかな?」と。


もちろん体感である程度は分からなくもないのですが、数字として確認しておきたい。


ただ、寝苦しいとか日々の船内での作業が危ないだけでなく、貨物のダメージや船体の損傷などに影響を及ぼすので。

固縛している貨物が、固縛材の弛みや切断により移動、船の貨物倉の壁を突き破り、さらには海との隔たりの壁(外板)をも突き破るなんて事故も過去には報告されていますからね。


動き出した貨物はヒトがどうこうして止められるものではなく、ただ海が静かになるのを待つしかないんですよね。

外板に穴が開くと船体への浸水の可能性が高まり、更には…なんて事態もあり得なくないんです。


なので、極力荒天域を避けて、でもスケジュールも気にしなければならず、ただ穏やかな海を寄って舵を取るワケにもいかず。


ギリギリのトコを攻めながら、安全に船を進め、無事荷物を届ける…それがボクら仕事で。


ただ、気象・海象予報には現れない局地的な荒天や急激な雲に発達による天候の急変、予報より状況の変化が遅れたり早まったり。


ホント、天気図と睨めっこしながら、どう針路を定めて行けばイイのか悩む日々なんですよね。


なので多少の荒天は突き進まざるを得ない中、船の傾斜角度、その傾斜する頻度により、このまま進みか、それとも行かなければならないしんろあとは違えども傾斜や衝撃を軽減する針路を選ぶか。


自室で休んでいたり、書類仕事をしている時、確認するんですよ、揺れが大きくなったり、頻度が増すと。


なのに、ない?


探しましたよ。

ってね、そんな広い部屋でもないし、壁に設置されているモノなので、ちょっと見渡せばないのは直ぐに分かるんですよ。


ないんですよね、やっぱり。



船橋に行けばもちろんありますよ。

そうコレが船橋のCLINOMETER。

赤い針はどれだけ振れたかを記録するモノで、最近だと右に10度傾いたのが最高です。


荒天時、眠れないとは言っても寝てますから、少し大きな揺れで目覚めた時に都度都度船橋まで言ってられない…ってのが本音。


日中、起きている時は数値を見なくても体感でまだ大丈夫かな〜と判断したり、船橋にも気軽に確認に行くコトが出来ますが、就寝中は一度の少し大きな揺れで目覚めた後、暫く状況を確認して…の時にやはり見たい‼︎んです。


いや、結局は数値じゃなく、これまでの経験と体感により判断して、針路を変えるか否かの決断をするんですけどね。


さて今日は

1986年リリースのアルバム『LOVE』Hound Dogから、ラストナンバーの「Road Runner」。

前年『Spirits!』から「ff(フォルテシモ)」が大ヒットして、ようやく認知度を得たHound Dog。それまではライブ好き、ロック好きには知られたライブ活動中心のロックバンドと知られていましたが、なかなか一般ウケには至らず…。

そんな「ff(フォルテシモ)」の翌年にリリース、さらにはCBS/Sony(現 Sony Record)からのラストアルバム。


いや〜大友康平の歌詞、八島順一の曲、コレがホント光る1曲。

ライブでも根強い人気の曲で、初期のベストアルバム『Rocks to Roll』にも、その後のライブアルバムでも収録される名曲。


夜明けに続くハイウェイ

暗闇を蹴散せば
満たされぬこの胸が
激しく息づくのさ

goin' down
見えないゴール追いかけて行く
事は辛いものだけど 投げ出しはしない

鮮やかに この夢を
つかむまで
振りむかず このままで
keep on running way
見せかけの愛なら
裏切りのほうがましさ
時代を 駆けろ ロードランナー


そう、まさに荒天の中を航行している時は見えないゴールを追うかの如く、でも投げ出せば出来ない。 


荒天を抜けるまでは、振り向かず、keep on sailing way。


なんだか年が明けてから、妙にHound Dogが聴きたくなり、すっかりヘビロテしてます。

中でもリピートしてしまうのが、この「Road Runnner」。


それも初期の、CBS/Sonyからのベストアルバム『Rocks to Roll』から。

もちろんアルバム『LOVE』もイイのですが、このベストアルバムは初期からHound Dogの名曲が詰め込まれたアルバムで、かつライブ盤のクセの強い歌声ではなく、まだ若い大友康平の声で硬派な感じがイイんです。

日野トラックのCMみたいにクドくはないですから、まだ当時のレコーディング・オリジナル曲は。