ボランティア生活に一段落させ ひとまず 東京へ~
一緒に参加した友人『とばっち』と 何時間も掛けて お互いの情報を擦り合わせ 帰路に着きました。
数日ぶりのひぃぽんとの対面。
ごめんね。母ちゃんのワガママで 寂しい思いをさせて…。
力一杯、精一杯、
頑張ってきたからね。
明日に 『支援物資配布会』を控え 今日はたくさんのボランティアさんが・・・あれ?
少ない・・・。気仙沼社協から ボランティアの管理(?)を任されている日赤の方からは ネットで募集をかけると聞いていたのに・・・。『すみません。今のところ 問い合わせ 0件です。』世の中ってそんなもんだよねえ・・・。
結局、いつものメンバーで準備をし ばたばたと 午後の全体ミーティングへ
わたしと とばっちと別れ 各セクションごと作業の説明をしましたが・・・今回は 決めることが精一杯で図面や品名のみ書式を作りましたが マニュアルを書き出す余裕がありませんでした。
わたしやとばっちの頭の中をみんなに説明しますが どこまで伝わったか・・・。やり方より わたしのセクションは精神を理解してもらい 事故とけががないことだけを祈ります。
☆時間での入れ替え制
☆人数制限
☆段ボールをたくさんおかない(過去に乱闘になった経緯あり)
☆片側一方通行
☆搬入と入場者の別導線確保
とにかく 安全だけを第一に考えている私たち
配布会に別の目的をもつ 行政マン
当然、意見は別れ・・・・ませんでした。
目的は違っても 目標は一緒・・・。
公式が違っても 答えが一緒になること・・・。そういうこともあるんですね。
2×3も 2+2+2も・・・一緒!(すみません。娘が小2なので・・・)
しかし、出来なくなったことが あまりにも多く とまどいました。
☆シャトルバスは運行できない
☆交通警備もいない(現スタッフで対応)
☆テントなし
☆土のうも当日までわからない
これで 出来るのだろうか・・・。心の中では 不安が募ります。
しかし それは顔には出せません。
今、出来ることの最善策。
『けがのないように!事故のないように!ひとりでも多くの被災者の皆様にひとつでも多くの物資を!』
そして この思いが 後に残すみんなに伝わりますように・・・
たった3日半の準備期間の中、激論とも言うべきミーティングを続け 帰宅後も 書式作りに励み、気が付くとわたしととばっちは 気仙沼に来てから 3時間以上眠った日はありませんでした。前夜も夕飯時、お茶碗を持ったまま眠ってしまっていました。
『今日はちゃんと寝よう!』
この日、わたしたちは 久しぶりに 4時間眠りました。
『復興支援物資配布会』まで あと数時間・・・。
本当は 日曜日の夜、東京へ戻る予定が 姐さんと出逢い、火曜日に延び、さらに 配布会が決まり水曜日の当日が終わってから東京へ帰ることに・・・。
散々悩みました。
悩んだ挙句に 母に電話すると『やりたいんでしょ!いいよ。』そういってくれました。
車椅子生活になって10年。ひぃぽんとの生活は けして簡単なものではないはずなのに・・・。ひぃぽんとも電話で話し謝りました。『大丈夫だよ!母ちゃん!』家族の・・・
みんなの協力があって わたしは 今、ここにいることができる。その分もがんばらないと・・・。
気が付くと わたしと とばっちは 一日3時間以上眠った日は一日もありませんでした。
現場を離れる日が見えてきた頃、わたしは 誰に次のリーダーを任せるべきか 決めていました。これは 災害ボランティアには 必ず必要なことだと思います。
今は ボランティアに参加していても いつかは 地元に 仕事に 学校に戻っていきます。実は自分かリーダーをするよりも 後継者を育てることが重要だとわたしは考えています。
また、今回はその後のことも考え、わたしのすぐ後になるリーダーとその後、またはサブ的な存在になる人をピックアップしていました。これは、わたしがリーダーと認められて 3日目のことです。
わたしが決めた後継者は 21歳の女の子です。そんなに目立つ存在ではなく 控えめですが 芯がしっかりしている子だと見受けられました。また、彼女は母親(わたしはいつもママと呼ばせていただいています。)といつも 一緒に参加していたことで 家族との関係が良好なこと、困ったときの大人の相談相手がいること そして 彼女自身、あまり毒がないところも リーダーとして素質があると思いました。
よく リーダーには強い統率力から はっきりしているタイプや 物怖じをしないタイプ 行動力があるタイプを選びがちです。しかし、これらのものは 全て 付属品だとわたしは考えています。一番大切なのは 芯がぶれない人。これさえあれば 後は意外と どうにでもなります。
前者は 古いタイプのリーダー(あ!わたしですか?)、後者のタイプは万人に受け入れられるのではないでしょうか?
そして、わたしが選んだKちゃんは・・・みるみる頭角をあらわし、あっという間にしっかりとしたリーダーになりました。もちろん、まだ若い彼女は経験不足から 判断に時間がかかったり 間違うこともあります。でも そのためにわたしがいるのです。
早い時期に後継者を決め その活動を元リーダーとしてサポートする。この体制が作れると 現場はよい方向に流れます。
すみません。ちょっと偉そうでした。
ミスター行政の話は以前から来てはいましたが 私は一度も会ったことはありませんでした。
今回の青空市~改め『復興物資配布会』の企画立案は ミスター行政とのことで・・・。
色々と案があれば 現場サイドで・・・。おいおい!丸投げですか?
『忙しいでしょうが現場のミーティングにも参加していただきたいですね~。』
とばっちの スペシャルな毒という名の嫌味が飛びます。
他の市内行政マンが『○○クン』呼ばわりするところをみると 若いのかなあ。若いのに権限があるという事は キャリア組かしら?でも キャリアならこういう有事には 責任を取らされないように あまり現場にはいないと聞いたこともあるしなあ。
想像は膨らみます。
とばっちが毒を吐いた翌日、ミスター行政が 物資庫を訪れました。
よどみのない説明や 私は一生懸命市民の皆様を考えています的な発言。
あまりにも 胴に入っていて 嘘っぽくすら感じてしまう。
げっ!わたしの苦手なタイプ・・・。今回は人には恵まれてきたのに・・・。
ミスター行政は わたしの神経に触る言葉を言うのが大好き!相手の顔を見ただけで その人が嫌いな言葉がわかるのかしら?まさか・・・。そんなことはないかもしれないけど でも・・・天敵だ!
彼の言葉に いちいち反応してしまうわたし・・・。
ミーティング中にも 感情的な発言を繰り返してしまいます。
『全国の皆様から送られた誠意のこもった支援物資だから 無駄にはできない!』といいながらも 大多数の方は 物資庫を早くカラにすることに ご忠心です。
『早く はかさないと(物がない状態にする・はける)』的な発言は あちこちで聞きます。
『その言い方、やめませんか?』 わたしは 感情的な動物のようです。
物資 全体を統括されている ミスター行政は ここにある衣料品も担当していますが 食料品なども担当しているようです。
人の生死にかかわる食料、衣料品が後回しになっても仕方ないのですが・・・。
それでも 物資を避難所対応ではなく 末端まで届けたい!
すると ミスター行政は『良い方法があったら逆に教えて下さい。』・・・。そうこられると こちらも困ることが きっとわかっているんですよねえ。たとえ アイデアがあっても 人を動かす力はわたしには ありません。
『一人でも 一軒ずつ回ります!!』 熱くなった私が 思わず叫ぶと・・・
『本当に・・・。』といいながら 土下座の姿勢に・・・。え!え?エー!!
と 思っていると 靴紐を結びなおした。
からかわれた・・・・。ムカツクー!!!
ミスター行政がわたしより一枚も二枚も上手(うわて)なのはわかりました。でも だからって許せない。
行政側は 配布会を連日、続けてやりたいそうですが ただでさえ 反対なのに 準備期間も3日しかないのに絶対に無理です!ミスター行政もそのことは 理解してくれ 13日開催後は 次回を土日にしてもらえるよう 掛け合ってくれました。
その他にもシャトルバスの手配や 交通指導隊、テントの設営等の手配も約束してくれました。
『無料のシャトルバスがあれば お年よりも参加できるかも?』わたしの心は 少し晴れました。
あれ?話を聞いてくれている。意外といい人かも?ミスター行政。
でも これは 波乱の幕開けでしか ありませんでした。
正式決定した青空市(仮)。早速、ミーティングを行い 種類別にした島を作り 片側の一方通行で行うことに決定・・・ ・・・ ・・・ したはずでした。
一方通行にしたのは もちろん 怪我と事故の防止のためだったのですが・・・
ミーティング後半、私が席を はずしている間に 話はひっくり返り 会場内を 自由に動けるようになり 配置も全く異なるものに なりました。
『席をはずす人が悪いんだよ!』 と とばっち。
なんだとー!!
お前が仕事を私に振ったから席を立ったんじゃないかー!
とはいえ、丸一日 事実を知らなかったショック。
女性スタッフがいたにもかかわらず こんな無謀な企画を通してしまったショック。
席をはずしている間にこんな大事なことを決められてしまい 自分の存在価値が皆無だったことへのショック。
あまりにも ショックが大きすぎて ろくに口も利けません。
みんな 面倒なんだ・・・とばっちが言った台詞なのか 私の心の声なのか・・・それすら 記憶にありません。
『わたし、絶対反対だから・・・。』
怒りで震えて うまくしゃべれない・・・。
わたしは例として 質屋のバーゲンセールを出しました。毎回、ニュース映像で みる光景は すさまじいものが あります。男性スタッフは 模擬店か フリーマーケットと 同類に考えていたのでは ないでしょうか。
しかし これは 1円でも値段がつくものではなく 全国の皆様から 送られてきた 支援物資であり 毎日 50名以上の 被災者である ボランティアの皆さんが 仕分けしたしてきたものです。私には・・・・適当なやり方は許せない・・・。
『こんなやり方、絶対 事故が起きるし けが人が出る。』
全て無料の支援物資の配布。それも数万点の中から自分で選べるのだから 規律と制限は絶対に必要だと思っていました。
しかし、空間的センスのない私には 思いはあっても 今のやり方では だめだということが わかっても 一方通行にする以外、案はありません。
しばらく 黙っていたとばっちが 図面を書き始めました。
『確かに現行では危険 』
とばっちが新たに書いた配置図は そのまま 当日の配置図になりました。