“人を大切にする経営”をライフワークとして提唱しつづける法政大学大学院・坂本光司教授。毎月一度の取材は、私にとって個人授業のような学びの場です。

 

そんな坂本教授の最新刊『さらば価格競争』では、非価格経営に挑む中小企業21社を6つの視点で分類、その実践を解説しています。

今回は、社会貢献に取り組んで非価格経営を実践する企業を紹介しましょう。

 

パーソナルアシスタント青空

社長が自身の体験をきっかけに就労支援として始めた、自然栽培の農業を行うパーソナルアシスタント青空(愛媛県松山市)。

その農作物は市場の1.3倍以上の価格でもすぐに完売となります。

注目されているのは無農薬という商品だけではありません。

障がい者が働く場づくりのための活動と、日本の農業の再生にもつながる取り組みが注目を浴びています。

 

 

 

パン・アキモト

非常時の備蓄用としてパン・アキモトが開発した「パンの缶詰」。

パンを缶に入れて焼き上げることでおいしさと保存性を両立させることに成功し、2004年の新潟県中越地震で知名度が上がったことからヒット商品となりました。

賞味期限が残り1年になったものを回収して海外の必要とされている地域に届ける「救缶鳥プロジェクト」は、社会性と経済性を両立させるビジネスモデルとして注目されています。

 

 

 

丸吉日新堂印刷

北海道の小麦わらペーパーやオホーツクペーパーなど、20種類のさまざまなエコペーパーで作る「エコ名刺」。

それを手がける丸吉日新堂印刷(北海道札幌市)の企業姿勢に共感が集まり、斜陽産業にも関わらず受注が相次いでいます。

道外の顧客が8割、リピート率も高いことからも、その社会性が広く注目されています。

開発から手がけた一番人気のバナナペーパーは、生産国であるザンビア共和国の雇用創出にもつながっています。

 

 

 

これらの企業から、高い社会性とそれを継続させる経済性を併せ持つことが非価格経営の要件であることを学ぶことができます。

この詳細は『さらば価格競争』でご覧ください。

 

あなたの商品・サービスには、誰かを幸せにする社会性がありますか?