電車で彼が住む街へ。


いつもは始発を希望する彼だが
昨夜

「朝イチで少しだけ仕事があるので
8時半の電車に乗って」

と連絡があったので
今朝はゆっくり準備して家を出た。


帰省中の我が子も昨日から1週間不在の為
帰りの時間を気にする必要も無い。


巻いた髪が
湿度ですでに取れかけている事以外
全てが良い塩梅。



「君が絶対に好きなお店を見つけたので
ランチはそこで食べるよ!」

と、言っていた。




“ 仕事の会食で来たら君の好物が出て来たから連れて来てあげたくて”   とか

“ 学生時代からの思い出の店だから”   とか

“ 今日はお祝いだからお店もこだわって選んだよ”   とか



なぜ、この店にしたのか、という事を乾杯の時に話してくれるのだが、その理由を聞くのが毎回ちょっと楽しみだったりする。





夜景が見えるホテルの最上階でロマンチックな時間も時には嬉しい。

二人で見つけた美味しいお寿司屋さんも嬉しい。

私など気軽に行けない料亭も経験としては嬉しかった。



いろんな店に連れてって貰って
もちろん気持ちは有り難く受け取っているけれど


居酒屋のカウンターで、彼の隣に座って涙が出るほど笑い合う時間以上のものは無い。





私の好みを知り尽くした彼が
“ 君が絶対に好きな店”   と言い切るランチが楽しみだ。




無事、彼と合流。
嬉しい一日が始まる。