この恋が始まったのは
彼が40代前半、私が30代半ば
当時からオトナではあったが、まだ若く



「会いたい気持ちを抑えられなかった」



と、彼が深夜4時間車を走らせて来る、なんて事もしばしばあった。




「ピッチャーが⚪︎⚪︎ドクターで、キャッチャーは彼らしい」と、地域別の野球大会の話を、他の職員が廊下で話していたのを聞いて、私は誰にも見つからないようにこっそり応援しに行った事もある。



恋の始まりは昂まって燃え上がる。
私達も、当たり前の道を辿ってきた。



それでもサレ妻だった経験から
思い切りブレーキを踏みまくり
大きく軌道はブレずに来た、と思う。




連休中にランチに行った中学時代の友人は
彼とまだ付き合って一年足らずのラブラブ時期で


連休中ご家族で旅行する彼の話に終始ため息をつく。


一年目という、彼への思いが強い時期。
初めての年末年始、初めてのGWを
苦しんで過ごしているという話は他の婚外恋愛中の友達からも多く聞いてきた。

会いたい気持ちは、経験上、わかる。



でも。

奥様に嫉妬は必要無い。
元々、同じ土俵にはいない。



私の元夫は、離婚の話し合いの時に


「家庭は大切で安らげる。失いたくない。
 でも今、ときめくのは確かにカノジョだ。
 ちかが居るから安心して遊んでた。
 必ず家庭に帰るから、カノジョの熱が下がるまで2年だけ自由にしてくれないか」


離婚しないでくれ、と、泣きながらのくせに
しゃあしゃあと言ってのけた。

デリカシーは無いが、本音だったのだろう。

交際9年、結婚13年、22年を私だけにときめくはずがない。




婚外恋愛は
日常の生活や煩わしい親戚付き合いなどの無い
キラキラした恋の部分だけ共有するのだから
楽しい思いだけのはず。


奥様に妬く時間は無意味だ。



友人に「自分のGWは旦那さんとラブラブ?」と聞く。

「いや、さっきも旦那にムカついて舌打ちして出てきた」


コーヒー吹き出しそうになる。


そんなものだ。




友人の話を聞いていて思う。

連休に家族で旅行に行くという、友人にとって要らぬ情報は耳に入れるのに
次、いつ会えるか分からないのがモヤモヤの原因のようだ。


GWの予定に限らず、家庭の話する人多いけれど、それ、する必要あるのだろうか。



ちょっとの配慮で避けられれば
楽しいGWに友人がため息つく場面は減るのにな
と、残念に思う。