「君に喜んでもらいたくて
 張り切ってデートプラン考えちゃうんだけど


 二人で美味しい物食べて
 二人で “美味しいねー”って
 言い合ってる時とか

 誰かさんがいつも笑ってる時とか

 俺、幸せってこういう事だなぁ、って
 最近凄く思うんだよね…。

 一緒に居られたら
 それだけで幸せだと思わない?」






昨日のプチ旅行で
晩ご飯に入った初めての中華が過去イチ絶品で


「またここに来たいね!」「 味が俺好み!」
「鳥串やめて中華にして良かったねー」


と言いながら美味しく頂いた後



宿に向かう車中で私の手を握りながら彼が熱弁を振るう。



彼は、私の賛同を得られるだろうと微笑んで私を見ながら返答を待っている。







「気付くの、おっっっそ‼︎」と私に言われ

爆笑する彼。





はじめから、二人で過ごせる時間そのものに幸せを感じていた私。

私が喜ぶから、と、
より充実させようと頑張ってくれる彼。




高級なホテルじゃなくても良いのに
旅行も遠出しなくても楽しいのに


映画とランチだけ、とか
海までドライブして一泊、とか
呑みながらお喋り、とか
そのくらいのデートで充分で


“彼と一緒の時間” が嬉しいのであって

“彼にもてなして貰う時間” を望んでいる訳では無い。


10数年、いろんなアプローチで私の反応を見て
様々なサプライズを用意してくれて
人を喜ばせる事が彼の喜びではあるのだろうけど




始まって数年間は、既婚者でありながら自由な私を縛っている負い目が彼にはあり、そこを含めて一生懸命私をもてなしてくれているのも感じ取っていたが



美味しいものを食べて「美味しいね」と言い合うだけで幸せを感じる
ソファでテレビを観てる時も隣に君が座っていると癒される、と何度も繰り返し伝えられ



彼が気負わず
私と同じく二人で過ごす時間そのものを彼自身がラフに楽しめている様子が窺えて嬉しく感じた。



いつもと違う場所でのデートだったせいか
2人とも気持ちが昂り
1泊2日、ベッタリくっついて過ごした。


彼はベッドの中でもひと晩中
愛の言葉を囁いていたが


最中、事後の男性の言葉は
本心じゃない事も思わず口走るものだと思っているので
彼の言葉とカウントせず、スルー。



朝ごはんを食べに
手を繋いで歩いて向かいながら


「目が覚めて隣にちかがいて今日は良い日だ。
泊りは嬉しいね!」


と彼が言ったので


これは彼の気持ちとしてカウントした。