「自傷行為や消えたい気持ちの相談を受けると不安定になってしまう
スタッフがいるのですがどうしたよいでしょうか?」
と相談支援機関の管理者から相談を受けました。
言葉が詰まりました。
「もう少し詳しく聞いてもいいですか」
困った時の常套句です。
「リストカットの跡とか見るとそのあと、調子を崩すし…」
困った顔をしています。
「『消えたい』と言われてもそんなことは考えたことないからわからないと泣かれることもあり」
「そうですか。そのような相談は他の人に受けてもらうようにすることができますか?」
できるだけ言葉を選んだつもりですが予想をしない言葉に
戸惑っているのがわかります。
「人には向き、不向きがあってそのような話が苦手な人はいると思います」
メモを取り始めます。
メモなんて取らないでくれと心の中でつぶやきます。
「そのような話を聞いて不安定になるならスタッフにとっても利
用者にとってもメリットはないと思います」
「デメリットが大きい」と言いそうになるのをこらえました。
不安定になるような人に相談するデメリットとしては
●相談された人がそのことで調子を崩す
●相談した人も相談した人が調子を崩したことで自分を責めてより調子を崩す
●リストカットなどの相談をしていうちに相談を受けている人もリストカットをするようになる
自傷行為は伝染します。特に気持ちが不安定な人に伝染しやすいです。
などが考えられます。
話を聴くのがつらいと思ったら無理に話を聞かないでほしいです。
一番困るのは途中まで話を聴き続けていて
つらくなって話を聴くのとやめられることです。
そのことによる見捨てられ感ととても大きいです。
無理だと思ったら最初から話を聞かないのがよいと思います。