滅亡の 家の紋章 時を経て 地域まなびや よみがえるみゆ ~ 愛甲家菩提寺と愛甲小学校 ~ | 温泉大好き!厚木の住人

温泉大好き!厚木の住人

厚木・伊勢原・平塚を中心に古街道を辿り、時には川を遡りながら郷土の歴史を探訪します。

 毎週土曜日に出される、気楽爺さまの俳題。今回は「流水と河童」でした。


 とはいえ、実際に河童の姿をみたことのない私。思い浮かべたのは日本酒のCMで

 呑兵衛が 河童をみると 思い出す 京都伏見の 銘酒黄桜

 

 黄桜酒造の宣伝になってしまいました(笑)。


 そういえば、えびせんも「かっぱ」でしたね。

 

 本題に戻って「伊勢原市内周遊」。

 といいながらも、前々回から厚木市に侵食中ですが。

 この付近の地名は「愛甲」。

 

 小田急線「愛甲石田」として駅名にもなっていますが、もとはといえば鎌倉幕府御家人「愛甲三郎季隆」さん所領の地であったことに由来しています。

 

 そのお館は玉川に沿った高台の上にありましたが

 季隆さんの留守中、北条政子さんの奸計により焼失。

 季隆さんも引き続く和田合戦で討ち死にし、愛甲家は歴史上忘れ去られる存在となってしまいました。

 

 ではありますが。

 近隣にある「愛甲小学校」。

 

 その校章デザインは「愛甲家 家紋」から採られたものなのだとか。


 一族滅亡から約八百年を経て、このように甦ったことにロマンを感じます。

 その校章を写真に収めたく、校舎の周りをグルリ回ってみたものの見つけられずに。2周目を試みましたが、不審者と思われてしまいそうで断念しました。

 

 代わりに玉川対岸から校舎全容を収めてみました。

 それにしても。この付近から見る大山、とても美しいですよね。毎日この風景を眺められる児童たち、羨ましく思います。

 小学校正門からわずかに歩いた場所に「愛甲山 寶積寺」。

 

 こちらのお寺さんが愛甲家の菩提寺になるそうです。やはり大山が美しく見える場所。


 無念の死を遂げた季隆さんではありますが、この景色で心慰められていることを願うばかりです。

 

 次回からは再び伊勢原との市境付近へ戻ります。