小さい飯台を挟んで、とよとアタシは向かい合って立っていた。
アタシの背側にいのぶと色ぼけは居てた。
アタシが、「・・・死んでいないだけです！！」と、言った後、
「お母さん、よくしてくれてる、うさになんてことを言うんや！」
の、ようにいのぶが嫁を庇護して、母親を一喝する声が聞えてくるかと思いきや、声が聞えない！
色ぼけには期待をしてもいなかったが。
振り向くと、息子が父親の腰に湿布を貼る画やったわ。
うーん、ほのぼの
とした画やなぁ、って、ちゃうちゃう。
((o(-゛-；)
もう、アタシは、開き直って、アタシのことを孤児みたいにいうんなら、とことん言うたんねん！の心で、いのぶの庇護もアテにもせず、独りで戦闘姿勢になった！
「あんたには（親・きょうだいが）おらんさかいに、従姉さんに何でも言うんやろうなぁ、ゆうて正枝さんとゆうとったんや、あんな、うさちゃん、家の恥になることは従姉さんでもしゃべったらあかんで」
「確約はできません」
「いのぶが笑われるさかいにな」
「いのぶさんは笑われませんよ、従姉たちが『いのぶさんも可哀相や』ゆうていました」
「いのぶさんが、笑われると、お思いなら、パチンコに行かないで経済的自立をしてください」
「親に子どもがお金を出すのは当たり前や！育ててあげとるさかいにな！」
アタシ、このとよの言葉を聞いて本心が出たな！と、思った。
「限度がありますでしょう」
「いのぶが稼いだお金や」
「私も稼いでいます！私の稼ぎからもこちらに流れています！」
「稼ぎが違うわな!」
ご覧の皆ｻﾏ、お分かりでしょうか？収入（稼ぎの金額）が違うことをとよは言うていた。
「そうですよね、収入は違いますよ、私ね、いのぶさんも知っていることですが、主治医の先生に仕事をするのを止められているんですよ、でも、こちらに援助しないといけないので内緒で仕事をしているんです！」
主治医の先生からは、「無理をしない程度なら仕事をしていた方がリハビリにもなる」と、説明を受けている。止められてはいない。(^▽^;)
いのぶにも「先生（主治医）に、働いたらアカン、言われとうけど、ジジババにとられる分、働かんとあかんやろ！！」と、恩義せがましく言っている。
「お義父さんがオンナをつくって、すったもんだでお金がいる時にも、私の母から、９３０，０００円も出してもらっています」
「あんたが借りたんやろ」
えっ!?(＠￣Д￣＠；)
この返しって、自然な流れか!?と、思った。
「いのぶさんが借りてくれ！言うて私に頼むから、借りたんです！返さないまま死んでしまいました」
嘘を言った！
アタシが、色ぼけのすったもんだでお金がいることを母ちゃんに話している時に、娘可愛さで母ちゃんが出すと言ってくれたので、借りる形にした。
嘘を言ったので、いのぶが何か言うかと思ったけど、何も言わなかった。
「あんたは、ほんまに口が減らん子やな、そんな子やさかいに、死にはったお母さんにも、あんな鬼みたいなことが出来るんやな、普通は、せーへんさかいにな、みーちゃんもな、してへんで」
涙、零れたらいかんばい!！
引っ込むとばい！
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