「お義父さん」
「うん!?」
とよは、インスタントコーヒーを淹れるのに、お湯を沸かしに
台所へ行った。
いのぶは、テレビの前にあぐらをかいたが、テレビは点けずに、台所
に居てるとよの独り言の様なつぶやきを、聞いてんのか、聞いてへんのか、の態度で「ふん、ふん」「そうかいなぁ」と、テキトーに相槌をうっていた。
居間と台所
は直結しているので、話し
は双方聞こえる。
はよ、色ぼけに鎌をかけらなぁ。
声帯よ、裏がったらいかんばい!頼むけん。落ち着きないよ、穏やかに、ばい。
「みーさんに私の悪口を言われたことが、おありですか?」
色ぼけもアタシとみーとの喧嘩の経緯を知っているハズ。
「誰が言うとんや?」
「みーさんから喧嘩を売られた時に『お義父さんが、お義姉さんの悪口を言うてはりました』って、言われておりましたから」
みーを悪者にしてでも、ファクシミリアのことを、とよが知ってんのか?知らへんのか?の糸口にしたかった。みーを悪者にする!は、お互い様よ!
「そんなこと、言うとんか!」と、色ぼけが言い終わるか、終わらないか、の、その瞬(とき)、
台所でお湯を沸かしていたとよが、ガスを切って、
「あんたな、あんなことをとらの所にしたらな、みんなひくでぇ!!」
と、
顔は怒り形相、声をやや荒げて居間に入って来た。
アタシが、とらんちにファクシミリアを送りつけたことを、
知っとったんやぁぁぁ~。Σ( ̄□ ̄)!
アッパレ!往年の女優やったばい、とよ様は(も)。
Samanthaさーん、仰っておられたとおり、やっぱり、とよは狐でした、たい。(;-_-)=3
いつも、クリックを有難うございます。<(_ _)>