2月4日より、新橋演舞場でスーパー歌舞伎

『ヤマトタケル』が上演されています。

是非とも見に行こうと思っています。

 

そんな中、市川團子さんが体調不良の為当面休演され、ダブルキャストの中村隼人さんが代役されるとの報道がありました。詳しくは分かりませんが、團子さん、大事をとって頂いて、少しでも早く良くなって欲しなと思います。

 


1995年のヤマトタケル




さて、昨年録画してあった、NHKBSの市川猿翁さんご逝去に伴う追悼放送『ヤマトタケル』(1995年4月新橋演舞場)をようやっと見ることができました!

 

そもそも猿翁さん以前は、この世にスーパー歌舞伎というものは存在しなかったわけで、これをゼロから企画・プロデュースし、作り上げ、演じ、エンターテイメントとして大成功に導いたのは、ひとえに猿翁さんの功績であることは衆目の一致するところだと思います。

 

なので、今回上演される令和の『ヤマトタケル』を鑑賞する際は、猿翁さんをリスペクトする気持ちを持ちながらしっかりと見なければならないと思ってます。

 




ひとつも古くない!



さて、私はまだまだ歌舞伎ライト層なので、スーパー歌舞伎新作歌舞伎は、シネマ歌舞伎を含めても3回しか見たことありません。ただ、それは昨年のことなので、それらと比べると今回視聴するものは1995年上演ですから、30年近く前のもです。如何せん、先進性の高い作品とはいえ、やや古さも感じるかな、なんて予想しながら見始めました。

 

ゴメンなさい、失礼しました。。古さなんて微塵もありませんでした


むしろ、その壮大なスペクタクル性は、追い越すことが難しいんじゃないかと感じたくらいです。

 



これは、江戸時代の庶民を熱狂させた歌舞伎を研究しつくし、それに現代の演劇を融合させるスーパー歌舞伎の構想を練りに練ってきた猿翁さん本人が演じたからこそという側面もあるのかもですが、


衣装の絢爛豪華さ、出演者の多さ舞台の仕掛け猿翁さんの早変わりなど、圧倒されることばかりでした。

 

戦いのシーンも多いし、要所要所に歌舞伎らしい見得やセリフ回しもちりばめられており、また、ストーリー展開も子気味良く、まったく飽きさせません。

 

そして何と言っても、自分を疎んじる父親への愛憎、兄を心ならずも殺めてしまったことへの自責の念、女性たちと心を通わせるシーンや別れなど、

小碓命の心情が見る人に歌舞伎のフォーマットを通して明確に伝わってきます



歌舞伎の普遍性



やはりこれらについては、時代ものであれ、世話物であれ、新作歌舞伎であれ、歌舞伎の本質であり、ここを外さないからこそスーパー歌舞伎を見事に成立させているとも言えるんじゃないかな。

 

なお、帝は昨年お亡くなりになった四代目市川段四郎さんが演じてましたね。。



さて、ますます、令和のスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』への期待が高まってきました。



以上です。


令和6年のヤマトタケル↓↓↓↓