[時を超えた男たち] ~ 山口翔 ~

$ゼロソフィ(ZerosophyNovel)-YGS50 shou.yamaguchi




■多次元小説(ゼロソフィ・ノベル)推奨 ■


☆ 2015年作品



永遠の忠臣蔵表紙

ISBN978-4-907092-05-4

■2015年9月30日発行■

山口翔著/八十玄八監修

双里出版

発行所:一般社団法人 蘇民


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「内匠(頭)家来口上」の解読が、

播州赤穂に受け継がれるものと矛盾なく連動していることを証明。

また「口上書」の解読は「忠臣蔵」の本質を明確にします。


永遠の忠臣蔵


元禄赤穂事件の本質は明らか!

「忠臣蔵」は、日本人の心の反映と言われ…

何故、三百年以上も称賛され続けたのかをここに記す。


目次ページ を設けています)

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口上書に書かれていることは…

赤穂藩浅野家の大義

すなわち刃傷事件を起こした浅野長矩の大義である。


忠臣蔵に謎はない!

刃傷事件の根本原因すら永遠の謎ではない。




ゼロソフィ・ノベル定義者


SOOR所属

+ 作家:山口翔 (やまぐちしょう)
+ 専属アドバイザー:高知龍 (たかちりゅう)


作家「山口翔」 (Amazon掲載プロフ)


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2019-01-18 09:34:08

松乃廊下①

テーマ:時を超えた男たち

この物語は…

元禄赤穂事件を基に構成されたフィクションです。

 

 

☆------------------------------------------☆

◆松乃廊下①

 

 

 

事情聴取が終わると大目付の仙石久尚、安藤重玄から

若年寄に報告され、事の重要性を考慮して、

老中列席で直接目付から報告されるに至った。

 


 そして、

老中から側用人の柳沢吉保に伝えられていくのだが…。

 

 

 

 

改めてその全貌を知った老中らは、事の重要さを認識している。

口論の末の刃傷事件と認識出来たことから本件を喧嘩と断定し、

吉良義央に対して傷は自分で治すようにと指示を与えていたが、

柳沢吉保に一部始終が報告されたことから事態は急変する。

 

 

 

 

「な、なんと…、

 浅野がそのようなことを言っておるのか」

 

 

そこには、驚くばかりの柳沢吉保の姿があった。

 

 

 

 

朝廷が絡む公憤にして徳川の屋台骨が揺らぐ。

やりおったな、浅野長矩。

と、その心の中に穏やかさはあるはずもなかった。

 

 

 

 

徳川の世を大切にする心は…

誰よりも深いがゆえの柳沢吉保の心中、焦りの真っただ中。

思考が迷路の中へと飛び込んでいくかのようで、

心穏やかさを取り戻せない。

 

 

 

 

 

だが、何があっても徳川の屋台骨を守ることが我が勤めとばかりに…。

その威信をかけて柳沢吉保は、こう告げた。

 

 

 

「この件、問答無用。

 浅野の刃傷は西の廊下、

 即ち松乃大廊下で起こった。

 拠って、お沙汰を下す。

 即刻、浅野に切腹を申し渡す。

 取り調べなど要らぬ。

 今すぐ、浅野に腹を斬らせよ」

 

 

 

 

 

事件を起こした浅野長矩は冷静沈着に淡々と語った。

それに対して裁く側の幕閣たちは…

 

 

 

 

事件後の水面下で、

刃傷の舞台から勢いを増した台風が一気に移動したかの如く

大嵐に包まれるが、冷静沈着の台風の目は変わらない。

☆------------------------------------------☆

 

 

 

 

©shou.yamaguchi 2019 printed in Japan

本文の内容の一部または全部を無断で複写・複製・転訳・転載

および電子媒体への記録・電送等、一切の使用を厳禁します。

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「内匠(頭)家来口上」の解読が、「忠臣蔵」の本質を明確にします。

永遠の忠臣蔵

「忠臣蔵」は、日本人の心の反映と言われ…

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永遠の忠臣蔵をベースに物語化

(元禄赤穂事件を基に構成されたフィクションです)

 

The soul of SAMURAI

時を超えた男たち

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一般販売用の小説作品は…

別途製本に拠り平成31年新春に販売を開始する予定です。

 

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2019-01-17 12:07:32

波紋④

テーマ:時を超えた男たち

この物語は…

元禄赤穂事件を基に構成されたフィクションです。

 

 

☆------------------------------------------☆

◆波紋④

 

 

 

「京都御所造営の助役を命じられた我が祖父長直は、

 城下の整備を行い財政が逼迫する中、御所造営の助役を見事にこなした。

 時の帝(後西天皇)は、大喜びしたそうだ。

 お褒めの言葉を頂いたと幼き頃から聞いておる。

 これが赤穂浅野の誇り」

 

 

 

 

 

「おお、それは、ごもっとも…。良い話しではないか」

 

 

 

 

 

朝廷と赤穂浅野家に関わる出来事を淡々と語る長矩。

「だが、後西帝を退位に追い込むための工作を仕掛けたのが、

 吉良義冬と義央の父子。

 我が赤穂浅野にお褒め頂いた後西帝の退位。

 この件は、徳川の意向もあろうが…」

 

 

 

 

 

「そのことに…、触れてはならぬ」

と、多門伝八郎は長矩を制したつもりだが、問答無用とばかりの態度。

お構いなしの長矩は言葉を止むことがない。

 

 

 

 

 

「よく聞け、多門…。

 後西帝の次に即位した霊元帝は、わずか一〇歳。

 この幼き帝を利用して従四位上の官位を奪い取ったのが、

 二十二歳の若き日の吉良義央。

 朝廷を軽んじる吉良義央が高家筆頭とは…。

 多門、おぬしはどう思う」

 

 

 

 

 

 

「左様な事、某に答えること等出来るはずがなかろう」

間髪入れず、多門伝八郎は即答した。

目付役が答えられるはずもない問いに…。

最初からその答えに期待など長矩自身に有るはずもない。

 

 

 

 

 

 

「その通り。誰にも答えられぬわ。

 ゆえに、吉良に直接尋ねておったのだ。

 日の本の国の根本をどう心得ておるのかと…。

 この国の根本を知らぬから…

 朝廷を軽んじることが出来たのではないのかと疑問があるゆえに、

 直接、本人に尋ねることは道理であろう」

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど、左様な事情であったか」

と多門伝八郎は頷いた。

 

 

 

 

 

 

「祖父の長直、そして父の長友がどれほど苦しんだことか。

 これだけは…、吉良に知らぬとは…、絶対に言わさぬ」

 

 

 

 

多門伝八郎は感じていた。

この度の刃傷事件の奥深さを…。

ただ、この時代のこの時は、

帝(天皇)や朝廷という位置付けをさほど一般的には大きく感じていない。

やはり、徳川のお蔭と云う時代に違いない。

そこにこの事件の波紋の種が潜んでいる。

 

 

 

 

 

 

「多門…。この国で最大の悪政とは何か分かるか」

「最大の悪政…。それは…」

思案する多門伝八郎は言葉を慎重に選ぶため少しの間が空いた。

 

 

 

 

その思考の隙間に長矩は、次の言葉を待つことなく話し続けた。

「神代の時代から延々と続く大御宝(おうみだから)を苦しめることが悪の政。

 これほどの悪政は、この国に存在せぬ。

 政(まつりごと)は国民を苦しめるためにあるのではない」

 

 

 

この長矩の言葉を目付の多門伝八郎は重く受け止めた。

 

 

 

 

「祖父と父の苦しみは、そのまま大御宝を苦しめることになる。

 この国の根本を心得ぬ者を、我が手で討ち果たせなかった。

 だが、これも天の運命(さだめ)。ならば、それでよいのだ。

 我が手で既に種は撒いた。あとは、安堵あるのみ」

 

 

 

 

さほど単純な刃傷事件ではない。

これは、国の一大事かもしれないと目付の多門伝八郎は…

事の重要さを感じ、どのように報告すればよいのやらと戸惑いが生じている。

 

 

だが、その戸惑いはお役目を全うする武士の立場から小細工などしない。

長矩の言葉通りに伝えることがお役目。

多門伝八郎、武士であるがゆえの表あるのみ。

 

 

 

 

報告後の衝撃と、その波紋を考える必要はない。

 

 

☆------------------------------------------☆

 

 

 

 

©shou.yamaguchi 2019 printed in Japan

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2019-01-16 11:46:35

波紋③

テーマ:時を超えた男たち

この物語は…

元禄赤穂事件を基に構成されたフィクションです。

 

 

☆------------------------------------------☆

◆波紋③

 

 

 

 

一方…

 

吉良義央の目付役は大久保忠鎮が任命されたが…

当初、老中や若年寄らが浅野長矩の乱心、

或いは一方的な刃傷だと思い込んでいたことから

傷の手当てに専念していた。

 

 

 

 

ところが…

目付の多門伝八郎は事件直後の長矩と向かい合い、

その堂々たる姿から乱心の欠片さえも感じていない。

 

 

 

この多門伝八郎が取り調べの部屋で長矩に問う。

「浅野殿。

 なぜ、このような大切な日に、かような事件を起こしたのか」

 

 

「吉良と浅野の間には遺恨があると申した通り」

 

 

「遺恨があるにせよ、なぜこの大切な日に…。

 先ずは、どのような遺恨があるのか正直に教えてもらえるか」

 

 

 

 

「我が祖父、浅野長直公の時代、城を築いておった。

 我が赤穂の城は、十三年間の時を重ねて築城、

 この十三年目に京都御所が炎上。不幸にも大火に見舞われた」

 

 

 

 

「京都御所の炎上…、それが、遺恨と関係があるのか」

と、多門伝八郎は問う。

 

 

 

 

 

「この時、京都御所内裏造営の助役を長直公が命じられた。

 そのお役目は、内侍所、相殿、物置蔵、東、西材木部屋、御文庫、

 そして御所の中心部の紫宸殿、月華門、学問所。

 それらの総建坪一五五〇坪。

 我が祖父、長直公は栄誉あるお役目とご奉仕したのだ」

 

 

 

 

 

築城と町の整備は大掛かりな事業ではあったが、

将来の赤穂を思えばこその事業。

上水道や塩田の整備をはじめ

城下の整備に浅野長直はその生涯を費やした。

 

 

 

 

京都御所の助役を命じられたのは、財政が逼迫する中での出来事。

この当時の赤穂浅野家は、五万三千石。

 

 

 

それに対し…

京都御所造営に米二万二千七百石、銀二千四百余貫、

小判三百余両のご奉仕を命じられた。

 

 

 

これを栄誉あるお役目と喜んで引き受けた経緯から、

赤穂の者たちは、財政難を愚痴ることは出来なかった。

 

 

 

「いや、ご奉仕されられたのだ」と長矩は呟いた。

たかが五万三千石程度の大名に命じられるような規模ではない。

 

 

 

向かい合う多門伝八朗は数々の思いを察することが出来た。

当時の赤穂浅野の財政逼迫を分からないはずがない。

朝廷に関する出来事に高家筆頭の吉良家が関わらないはずもない。

 

 

 

 

心情を察するが…。

「浅野殿…。某も察するところあり。ならば、遺恨とは…」

 

 

その遺恨の核心は長矩から直接聞かなければならない。

多門伝八郎は確信が得られることを期待した。

 

 

 

ところが…

長矩の次の言葉は多門伝八郎の期待するものではなかった。

 

 

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