母の短歌 旅の歌.3 父亡き後
お早うございます。母の短歌にようこそ。今日は、先月に続き、母の「旅の歌.3」を紹介させて頂きたいと思います。父亡き後、私達は一人になった母を誘い、随分一緒に旅をしました。夫を失った寂しさの中にいる母の気持ちが少しでも紛れたらとの思いで・・・。当然のことながら、母の悲しみや喪失感は決して消せるものではありませんでしたが、それでも母はそれぞれの旅を楽しんでくれたようでした。《ある旅立ちの朝》煌めきが水面を移るひろき河口旅立つ朝の電車より見つ《奈良》降り立ちし法隆寺駅は人影もなくて気負いの薄れゆくなり父が他界した後の日々、悲しみと共に、一人で随分気をはって暮らしていたのではないかと思います。群れなして走り出だせり公園の鹿は限られし自由の中を天平の仏に見おろされており気軽な旅の途中の吾は《群馬県 榛名山》母の妹達との旅で。再びを遇うことありや榛名路につつじは赤く赤く続けり手指ほどの地蔵に願いを書き留めて旅の途中の安らぎを得つ《瀬戸内海》旅にいて瀬戸内に沈む夕陽見つ赤く小さな点消ゆるまでそれはそれは美しい夕陽でした。皆、時の経つのを忘れ夕陽が小さくなり、遥か彼方の水平線に沈むまで見ていました。《富士山》帰途、新幹線から大好きな富士山が見えたようです!電車より見ゆる束の間霧晴れて紫色の富士現わるる今日も最後までお読み頂き、有難うございました。「旅の歌.1, 2]を以下に貼らせて頂きました。お時間のある時にでも目を通して頂けたら幸いです。『母の短歌 旅の歌.1』こんばんは。母の短歌にようこそ。今日は、母の旅の歌を紹介させて頂きます。母は旅が大好きで、旅行から帰ってきた時の母はいつになく饒舌になりました。その土産話を…ameblo.jp『母の短歌 旅の歌.2』お早うございます。今日は雨の日曜日。雨続きの日々、青空が恋しくなりますが、雨の中、雨の雫をたくわえた紫陽花の鮮やかさや、みずみずしさに心が癒されます。さて…ameblo.jp*写真はお借りしたものを使わせて頂いております。