第963話 2019.11.4

 

  「生きてるだけで丸儲け!」

 

この言葉が明石家さんまの座右の銘だという話は有名だ。実娘の芸名「IMARU」もここから命名したという。

そして、この言葉の背景にある彼の経験を知ると、なかなか心に刺さるものがある。

  ネット記事 から

①さんまが3歳の時に実母が病死

②実弟は19歳で焼身自殺

③1985年、墜落した日航機に乗る予定だった

明石家さんまさんは本来この便に搭乗する予定だったのです。当日、東京で「オレたちひょうきん族」の収録後、この便で大阪へ移動し、「ヤングタウン」に出演予定であったが、たまたま「オレたちひょうきん族」の収録が予定よりも早く終わったために、123便をキャンセルし、ひとつ前の便で大阪に向かったため事故を逃れました。

事故当日の生放送のラジオレギュラー番組では、言葉を失うほどのショックを受け、番組をこの事故の報道番組に切り替えたそうです。

もし、収録が早く終わらなかったら・・・キャンセルして早い便に乗らなかったら・・・

そう考えると、明石家さんまさんが「生きているだけで丸儲け」と言っている本当の意味が分かります。

大切な家族2人、自分と同じ飛行機に乗るはずだった520人の分も生きている明石家さんまさんは、誰よりも命の重さを知っているのかもしれません。

        引用終了

 

 私もまた、この言葉を深く心に刻んで生きている。

 

 私の父親は広島で被爆していた。小さい頃から「自分は長生きできないだろう」とよく父に言われていた私も、思春期になると、多分、自分も若死にするのだろうという予感がしていた。

 

 しかし、私自身は図らずも還暦まで馬齢を重ねてきたのだが、私の直接面識のある人物で10人ぐらいが自殺している。また病気や不慮の事故で若くして命を失った者もそのくらいの数がある。

 なので、今、自分がこうして生きているというのは奇跡であり文字通り「有り難い」ことであると心から思っているのだ。

 

 『今日までそして明日から』吉田拓郎

 

 

歌詞 全文

 

 わたしは今日まで生きてみました

 時にはだれかの力をかりて

 時にはだれかにしがみついて

 私は今日まで生きてみました

 そして今わたしは思っています

 明日からも

 こうして生きていくだろうと