ある社会人講座。
著名な初老紳士の
専門分野の教授の講義―――
始まりに、教授が
「ここへ来る直前、
控え室でちょっと電話してたんですが、
懇意にしている知人が
癌だと知らされてねぇ・・・・」
――と話し始めたのだが
言葉が詰まって
それ以上話せない。
「ごめんなさい、講義を始めます」――
気持ちを切り替えられ
何もなかったように
講義は進み、無事終えた。
教授が「最後に何かご質問は――」
と全体にたずねた時
参加者の一人、
初老の男性がマイクを持った。
「講義の内容からはずれて
申し訳ありませんが――
はじめに教授のお話にありましたが
実は私も、
昨夜電話で
懇意にしている友人が癌だと聞き
今、やり場のない気持ちです・・・・
そのことについて、
何かもう一言だけ
言葉をかけていただけないでしょうか。
このままでは
気持ちの整理がつかず帰れません」―――
教授はそれを聞いただけで
声を詰まらせ――
とつとつと語り出した。
回答ではなく―――
「 実は
私の家庭は・・・・・ 」
・・・・いつも穏やかで聡明、
誰が見ても成功者で
幸せそうに見える教授が
壮絶なプライベートのお話を
隠そうともせず
赤裸々に吐露された。―――
それは
机上の知識の答えではなかった。
心に去来するものを
あるがままに
率直に
裸の一魂として語られた。
―― そして最後に、
「・・・だからその癌の方も
そうやって
死んでゆく人生なんですよ。―――
答えになってなかったら
ごめんなさい」。―――
人知れず壮絶な人生を
歩んで来られた方の言葉は、
ありきたりの言葉でも
ずっしりと重くて深い。。。
――教授は降壇し
「まさか皆さんに
こんな話をするとは・・・・」
と涙をぬぐいながらつぶやき
会場を出られた。
すると
さきほどの質問者が
司会者の結びの挨拶を待たずに
教授の後を追うように外へ出て行った。
終了後フロアへ出ると、
その参加者が
溢れる想いと感謝を伝えたのだろう――
教授に深々と頭を下げていた。
―――上も下もない。
できるできないでもない。
正確な答えがある訳でもない。
ただ
生きてる者同士が
訪れた事態に翻弄される中
あるがままに
率直にぶつかり合った―――
見栄も嘘もない
誰の目も気にしない
本心と本心の
純粋な関わり―――
なんと美しくて
感動的なんだろう―――!
今日は
なにより
この稀有なる一回生起の場に
居合わせることができたことに
言葉にならない恩恵を感じた。―――
Thank you so much! have a Great day!
著名な初老紳士の
専門分野の教授の講義―――
始まりに、教授が
「ここへ来る直前、
控え室でちょっと電話してたんですが、
懇意にしている知人が
癌だと知らされてねぇ・・・・」
――と話し始めたのだが
言葉が詰まって
それ以上話せない。
「ごめんなさい、講義を始めます」――
気持ちを切り替えられ
何もなかったように
講義は進み、無事終えた。
教授が「最後に何かご質問は――」
と全体にたずねた時
参加者の一人、
初老の男性がマイクを持った。
「講義の内容からはずれて
申し訳ありませんが――
はじめに教授のお話にありましたが
実は私も、
昨夜電話で
懇意にしている友人が癌だと聞き
今、やり場のない気持ちです・・・・
そのことについて、
何かもう一言だけ
言葉をかけていただけないでしょうか。
このままでは
気持ちの整理がつかず帰れません」―――
教授はそれを聞いただけで
声を詰まらせ――
とつとつと語り出した。
回答ではなく―――
「 実は
私の家庭は・・・・・ 」
・・・・いつも穏やかで聡明、
誰が見ても成功者で
幸せそうに見える教授が
壮絶なプライベートのお話を
隠そうともせず
赤裸々に吐露された。―――
それは
机上の知識の答えではなかった。
心に去来するものを
あるがままに
率直に
裸の一魂として語られた。
―― そして最後に、
「・・・だからその癌の方も
そうやって
死んでゆく人生なんですよ。―――
答えになってなかったら
ごめんなさい」。―――
人知れず壮絶な人生を
歩んで来られた方の言葉は、
ありきたりの言葉でも
ずっしりと重くて深い。。。
――教授は降壇し
「まさか皆さんに
こんな話をするとは・・・・」
と涙をぬぐいながらつぶやき
会場を出られた。
すると
さきほどの質問者が
司会者の結びの挨拶を待たずに
教授の後を追うように外へ出て行った。
終了後フロアへ出ると、
その参加者が
溢れる想いと感謝を伝えたのだろう――
教授に深々と頭を下げていた。
―――上も下もない。
できるできないでもない。
正確な答えがある訳でもない。
ただ
生きてる者同士が
訪れた事態に翻弄される中
あるがままに
率直にぶつかり合った―――
見栄も嘘もない
誰の目も気にしない
本心と本心の
純粋な関わり―――
なんと美しくて
感動的なんだろう―――!
今日は
なにより
この稀有なる一回生起の場に
居合わせることができたことに
言葉にならない恩恵を感じた。―――
Thank you so much! have a Great day!
