昭和46年8月にリリースさりたアルバム。ジャケットのイラストは平野レミの旦那で新進気鋭のイラストレーター、和田誠だよ。雰囲気出てるよね。
 淡谷のり子、この時、64歳。歌手としては既にロートルの域で、世間的にも過去のスター、ナツメロ歌手、歌番組で審査員として辛口のコメントをするお婆さんって存在だったのだよね。
 そんな淡谷が心機一転して制作したのが本作なのよね。して、アルバムのタイトルはその時期の淡谷の立場を逆手にとって『昔一人の歌い手がいた』なのよね。

 ほんで、制作のミソはその時期、時代を席巻していた作曲家いずみ・たくの全曲書き下ろしで歌詞も売れっ子の11人に依頼したのよね。
 まっ、1曲はいずみ自身なのでそちらをカウントすれば12人となるのよね。
 んで、A面の頭はそのアルバムのタイトル曲なのよね。歌詞はこんな感じね。
 内容は今の流行り言葉で言えば「自虐的」かもしれないけど音源として聴けば楽曲のメロディや淡谷の歌唱は実に堂々としていて「悲壮感」はないね。

 んで、B面の頭はいずみたく自身の作詞/作曲による「灰色のリズム&ブルース」で、こりが昭和歌謡の超傑作曲なのよね。

 にゃにょで、シングルでもリリースさりているのだよ。
 歌詞はこんな感じね。
 こりぞ、淡谷のり子&日本のブルースって名曲なのだよ、素晴らしい。まさに「ブルースの女王」だな。

 淡谷はこないだまで放映さりていたNHK朝ドラの「ブギウギ」にも、茨田りつ子と云うキャラで菊地凛子が演じていたよね。
 まっ、ワタチが物心ついた頃は既に過去のスターであったけど、このアルバムはジャケットの秀逸さもありほぼ同時期にゲットしていたよ。

 淡谷はその後も積極的に録音活動を続けて、この日本フォノグラムの後、コロムビア、クラウン、東宝、ソニー、ディスク・ジャンジャン等からアルバムをリリースしているよ。

 最後は歌えなくなったと80代半ばで引退して92歳で亡くなったよ。しかして、生涯を歌手として生きぬいたのは確かだよね。

 まっ、何はともあれ、この人は「本物」の歌手だったよね!、、、(^-^)/