んだば、スティーライ・スパンのレコードに関する謎の第2弾だよ。

 1978年に彼等は一度解散するのだけど、その最期のステージを収めたライヴ・アルバムがこの『Live At Last!』だよ。
 裏ジャケットはこんな感じね。

 して、ワタチのトコには、そのアルバムが2枚あるのよね。1枚はオランダ盤で内容は英国盤に準じているよ。

 ほんで、もう1枚は米国盤だよ。
 何故、2枚あるかって、そりは内容が異なるのだよ。

 まっ、この内容違いは、以前、その道の権威の和久井光司氏に教えもらったのだけどさ。今回、めでたく2種類を入手出来たのよ。

 ほりゃ、下の写真を見てチョ。上がオランダ盤で下が米国盤ね。
 B面に異なりがあるのよ。オランダ盤の2曲めの「Bonnets So Blue」が米国盤ではオミットさりて替わりにB面のラストに「Rag Doll」って曲が追加さりている。

 そんで、この「Rag Doll」って曲はライヴではなくスタジオで別に録音さりているのだね。何故、米国盤ではそうなってしまったのか。

 しかも、この「Rag Doll」って曲は彼等のオリジナルではなくて、ぬぁんとあのフォー・シーズンズの64年に米国で大ヒットした「悲しきラグドール」のカヴァーなのよね。
 原曲はビーチ・ボーイズ風のコーラスやドンスコドンドンのスペクター・リズムのカリフォルニアサウンドなんだけど、スティーライ・スパンもほぼ原曲を踏襲していて本来の彼等の音楽とは異なりかなり米国向けのポップな仕上がりなのよね。

 そんなトコがチョイと謎なのよね。して、ワタチ的な推理としては、米国ではシングルでこの音源をリリースしていて、その流れでアルバムにも収録したのかしらん。まっ、シングルとしてリリースさりたは確認出来なかったけどさ。
 米国では前年にボニー・レイットがデル・シャノンの「悲しき街角」をカヴァーしてヒットしたのよね。73年の「アメリカン・グラフィティ」の大ヒット以降、米国では60年代前半の楽曲のチョイとしたオールディーズ・ブームもあったようだしね。

 まっ、同業のフェアポート・コンヴェンションやペンタングルもバディ・ホリーやジェイネッツのオールディーズの楽曲をカヴァーしているね。

 この時期のスティーライ・スパンはかなりポップ色も強くなってはいるけど、こりはかなりクリビツなカヴァーだね。所属レコード会社の、Chrysalisからの押し付けとも思えないしね。伝統民謡を継承している音楽家とは言っても米国のヒット・ポップスは皆さん好きだったのかしらん。

 まっ、一見、同じアルバムに見えるけど実は内容がことなると云うマニア&コレクターには堪えらりない事象だね!、、、(^-^)/