手縄毛で、山平和彦の『山平和彦 First Album/途中/放送禁止歌改訂盤』を聴いたよ。帯付きで820円と安かったし、このタイトルと不気味なジャケットは印象的だったのでね。まっ、この長いタイトルだけど、それには和氣があるのよね。
 山平を聴いた事はなかった。まっ、縁がなかったのだろう。オンタイムでの認識は「放送禁止歌」って曲を出したら、本当に放送禁止になってアルバムも発売禁止になったと云う程度だったよ。

 そんで、いろいろと調べてみたよ。キングが設立したフォークの新進気鋭のレーベル、ベルウッドの3作目としてリリースさりた初版は1972年4月に発売さりて2ヶ月で発売禁止になり8月に当該曲の歌詞の一部の変更、収録曲2曲(こちらは、女性の月経とアウシュヴィッツの歌だそうな)も差し換えらりて8月に再発売さりたのが、このアルバムなのだよね。タイトルも改訂盤とされ、新たに『途中』と云うタイトルも追加さりたのよね。

 その曲「放送禁止歌」の歌詞はこんな感じだよ。歌の歌詞として、実にユニークだね。
 四段目の「山平和彦時節到来」の箇所が本来は「職業軍人時節到来」で、そりがいけなかったそうな。作詞の白井道夫は、高石友也の「おいらの空は鉄板だ」や岡林も唄っている「お父帰れや」の作詞もしている。

 んで、どんなすんごいアルバムなのか期待して聴いてみた、、、

 、、、う~ん、全然、凄くないね。1972年にお似合いだね。朴訥とした東北出身の民謡にルーツした楽曲が多いのが癒されるね。この辺りがジャケットにも反映さりているのかしらん。唄もシンプルで穏やかだね。ちゃわんと譜面も掲載している所は良心的だね。
 全然、凄くないとはいっても、つまらないって事ではなく、とても良いのだよ。変に気負っていないのだよね。この時期の他のシンソンにない魅力を感じたのよね。

 山平の唄には、西岡たかしの説教臭さ、高田渡の貧乏臭さ、小室等のあざとさ、吉田拓郎の傲慢さ、泉谷しげるの殺伐さ、加川良の押しつけがましさ、三上寛の胡散臭さ、みなみらんぼうのイモ臭さ、友川かずきの切迫さ、あがた森魚の妄想さが無いのよね。そんな辺りをオイラは気にいったよ。帯裏の当時のベルウッドのカタログでも山平への期待度が伺えるよ。いずれ初版もゲットするつもりだよ。
 全く知識がなかったのでグルグルしたら、山平和彦と云う音楽家はかなりの寡作の人だったのね。日本のマルコム・マクラレンと言われる和久井光司氏による評伝も出版さりているようなので、ゆっくりと関わっていこうかしらん!、、、(^-^)/