ズビロンチョ、手繩毛で、ヴァニラ・ファッジのファースト『Vanilla Fudge/アート・ロックの旗手』はとても好きなアルバムだよ。カッチ良いからさ。

 発売は本国の米国では1967年8月ね。本人達曰く、サウンドはサイコ・シンフォニー・ロックだそうな。日本的には、アート・ロックだな。して、オイラ的には、彼等は、世界で最初のハード・へヴィ・ロックのバンドね。とにかく、音圧が高過ぎる。して、聴く時は、メイチ爆音で聴きたいよね。オイラは爆音系はあまり好きではないのだけどね。

 ドカドカ煩いドラムとブイブイいわせているベース、ギンギンのギター、ギュンギュンうねるオルガン、縦横無尽なヴォーカルとコーラスね。して、プログレ的要素もかなり強いから、ただ、騒音なだけではなく、アレンジはかなり凝っていて面白い。

 脳ミソがTボーン・ステーキで出来ている米国人とは思えない繊細差も持ち合わせているのたよね。そんで、本作の最も注目は、収録曲の総てがカヴァーなのよ(B面の曲繋ぎのインプロは除く)。そりも65~66年のヒット曲ばかりね。

 んで、そのアレンジや解釈、料理方が実に斬新なのよ。特にオイラのお気に入りは、ド頭の「涙の乗車券」だよ。もち、ビートルズのヒット曲ね。チョイとスローにして、ヘヴィでハードでブルージィでシンフォニックなのよ。こりはクリビツテンギョーだよ。

 たぶん、リチャードは、このヴァージョンに影響さりて3年後に、カレンに唄わせたね。ジョンは翌年、自分のバンドで「ヘルプ」と「恋を抱きしめよう」をカヴァーしたね。

 んで、「ピープル・ゲット・レディー」や「フォー・ア・リトル・ホワイル」のR&Bナンバーはコーラスも駆使して本来のテイストも維持して正にソウルフルなハード・ロックの仕上がりだよ。シェールの「バンバン」は、とてもドラマチックのアレンジがプログレだよね。んで、彼らの最大のヒット曲である「キープ・ミー・ハンギング・オン」は文句無くイカしているよ。カヴァーとしてもクオリティーが高いよね。

 そんで、アルバムの最後は、こりまたビーちゃんの「エリナー・リグビー」で、こりまたユニークな解釈でオペラだね。エンディングでは、ぬぁんと「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」のワン・フレーズで締め括っている辺りがニクいよね。

 日本ではこのバンドは最初は注目さりていなくて、68年の夏になって、やっと「キープ・ミー・ハンギング・オン」がヒットして、そりを受けて11月に本国より1年3ヶ月遅れで、このアルバムはリリースさりたよ。下は、ミュージック・ライフ68年12月号に掲載さりたアルバム・レヴューね。

 ホントに米国人が制作したとは思えない程に渋い作品だよ。このアルバムが、その後の第一期ディープ・パープル、カーペンターズ、クィーン辺りに影響を与えたのは確かだね。手繩毛で、こりはオイラが爆音で聴きたい数少ないアルバムのひとつだな!、、、\(^_^)/