んな和氣で、やっと見つけたよ。そっ、こりが『レット・イット・ブリード』の"ジャケット"の原点ね。

 まっ、前にも話したけど、あれはオートチェンジャー方式のシステムを応用したコンセプトなのよ。

 オートチェンジャー方式ってのは自動で複数のレコードを聴く事が出来るシステムね。

 日本では60年代後半に高級ステレオに組み込まれているシステムとして登場した。

 まっ、こりを読んでいる人で実際に経験した人は、ほとんどいないと思うので、現物を見せたかったのさ。

 オイラもかつて、中学生の頃、親に買って貰ったけど現物はすでにない、って事で、当時の雑誌に広告が掲載されていないか探したのさ。

 したら、ミュージック・ライフ65年7月号に、その広告を見つけたよ。

 
日本コロムビアのレコードの広告に、このステレオも掲載されていた。

 当時、高級ステレオ・セットとして主流だった家具的デザインね。

 オイラの記憶では「モジュラー型」とか言われていた気がする。

 上部にプレイヤーとアンプとチューナーで下部にはスピーカーが組み込まれている。

 ステレオの名称は"ウルトラ・セブン"だ!。

 因みにウルトラマンのウルトラセブンは69年頃だから真似じゃなく、こちらが先よ。

 広告の文面によると名称のセブンはこのステレオの売りの特徴が七つある事から名付けられた。

 そのひとつがオートチェンジャーであったのさ、どやさ。

 プレイヤーの部分を見てくれ。

 1枚かけ終わると、アームが戻り、上からレコードがターンテーブルに落ちて、また、再生するってシステムなのだ。

 自動連続再生システムは"オートチェンジャー"と云う名称で、広告によると、英国ガラード製だそうな。

 多分、英国が発祥の地なのだ。だから、『…ブリード』の原点になったのも合点がいく。

 しかして、広告によると現金定価が79800円だじぇ。

 この60年代半ばって、大卒のサラリーマンの初任給が2~3万円じゃなかったっけ。

 このミュージック・ライフ本誌も定価は200円だよ。

 月給の3ヶ月分位だから、高級だったよね。

 てな次第で、念願の実際にブツを掲載するってのは果たせたので一安心だね。

 因みに、このオートチェンジャー方式の弱点はセットしたレコードの片面ずつしか連続で再生できない事と、ターンテーブルに数枚重なると水平ならず、正常な再生が出来ない場合もあったね。

 そんな、面白い時代に生きていられて、とてもラッキーだったね、アッハッハッ!…(^・^)Chu♪