まいどっ。

 ちゃみでっす。

 このblogは、蒼辰の構成台本、ちゃみの語りでお送りする[読むラヂオ]です。

 テーマは[暇つぶしのお供]。

 お気軽にお付き合いくださいまし。

 

 明日21日は、はや冬至でございます。

 柚子湯にかぼちゃでございますね。

 やってる?

 かぼちゃは、中風に良いとされているんだそうです。

 中風?

 脳卒中の後遺症のことなんだ。

 へ~え。

 これ、昔からの言い伝えらしいです。

 中風にかぼちゃ。

 昔は怖い病気のひとつだったんでしょうね。

 さて、冬至。

 明日からは、少しずつ日が高くなり、昼間が伸びてゆきます。

 つまり、衰えた太陽が復活する日。

 昔の人は、そう考えたようです。

 古代の中国でも、冬至を一年の始まりとする考え方がありました。

 なんせ古代中国、暦法にも何種類かあり、そのひとつが、冬至を一年の始まりとしていた、と、あんま正確じゃないんっすけど、まぁ、そう思っててください。

 そして、古代ローマにも、サートゥルナーリア祭というお祭りがありました。

 冬至をはさんで、何日間も続く盛大なお祭りだったんだそうです。

 なんかね、生贄を捧げたり、ご馳走を食べたり、プレゼントを交換しあったり、今のクリスマスとか、感謝祭に通じるようなイベントが行われていたとか。

 そして、このサートゥルナーリア祭、北欧のユールというお祭りのルーツとも言われているんですって。

 こちらは、もろに冬至祭です。

 衰えた太陽が、復活するのを祝う日。

 そのお祭りのルーツのひとつが、古代ローマの年末のお祭りだったってわけか。

 いろんな習俗が、あちこちで混ざりあい、結ばれあって、さまざまなイベントの中に生きているんですね。

 そして、このユール、やがてキリスト教と融合し、クリスマスとなってゆきます。

 北欧諸国では、今もクリスマスのこと、ユールと呼ぶんだそうです。

 クリスマスといえば、キリストの誕生日とばかり思ってましたが、冬至祭的な要素あったんですね。

 初めて知りました。

 それにしても、やっぱ、一年の始まりと終わりってゆうのは、なんかしらけじめをつけたくなるものなのかもしれません。

 それには、衰えた太陽が復活する冬至、ひとつのけじめとしてちょうどよかったのかもしれません。

 リセット、って感じですかね。

 そこで今日は、一年の始まりと終わりじゃなくって、一日の始まりと終わりの話で締めくくりたいと思います。

 え~っとね、時計のない時代、一日の始まりと終わりを、どこで決めていたか。

 これ、地域によって違うみたいですね。

 西ヨーロッパでは、日が暮れると一日が終わる、と考えていたんだそうです。

 日が暮れれば、一日は終わった。

 ってことは?

 そっからは、もう明日?

 そうだ、日が暮れたら今日は終わり、もう次の日なんだ。

 ってことは、クリスマスの前の日の日が暮れれば、それはもうクリスマスの夜じゃないか。

 なら、早めにお祈りを捧げよう、それがいい。

 と、こうして始まったのが、クリスマス・イヴのミサなんだそうです。

 そういえば、イヴのミサって、日が暮れてからやってますわな。

 すなわち、イヴって言葉、前夜祭的な意味とはちょと違ってたようです。

 気をつけよ。

 ほんじゃ日本じゃどうかというと、江戸時代、明け六つの鐘を一日の始まりとしていました。

 なので、夜明けの鐘が鳴るまでは、まだ昨日のつづき。

 なんか、宵っ張りな考えですよね。

 いかにも江戸っ子っぽい。

 なので、大晦日ともなると、大変です。

 昔は、米屋、酒屋、炭屋などの支払いは、年に二回、お盆と年末にまとめて支払うシステムでした。

 中でも年末は、一年の支払いを精算する日。

 そこで、掛け取りといって、小僧さんたちが、お得意さんの家を集金して回る。

 ところが、長屋住まいの一人ものなんかは、すぐ飲むやら食うやらに使っちゃって、お金がない。

 それでも、少しでも払ってもらおうと、掛け取りもねばる。

「少しでも入れてくださいよぅ」

「んなこと言ったって、ないものはないんだ」

「んなこたないでしょう」

「しつこいな、お前も」

 みたいなやりとりが、あちこちで夜中つづく。

 が、やがて、明け六つの鐘がご~んとなると、新しい一日の始まり。大晦日はそこで終わり、新しい年の正月の始まり。

 すると、粘りにねばっていた小僧さんも、はいそこまで。

「あ~あ、もう正月だ。来年こそ・・じゃなくって、今年こそ、ちゃんと払ってくださいよ」

「ああ、わぁってるよ」

「そいじゃ、よいお年を」

「小僧さんもな」

 と、さぁ~っと引き上げてゆく。

 これもまた、江戸の粋ってもんなんでしょうか。

 なんか、おおらかですよね。

 とまぁ、そんなわけで、来週はもうクリスマス・イヴ。その翌週ははや大晦日でございます。

 なにかとばたばたするこっから十日ですが、すっきりとした気持ちで新年を迎えたいですね。

 ってところで、本日はここまででっす。

 すんごい年末っぽい話題でお送りしたのに、年内、まだまだupし続けます。

 例によって、期待しないで待っててね。

 ほいでわまたっ。

 ちゃみでしたっ。